加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

「Wynton Marsalis - Standard Time Vol. 1 (Columbia) 1986」新解釈ジャズスタンダード集

1980年に彗星の如く登場し、ストレイト・アヘッド・ジャズ復興の牽引役を担ったウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)。

「ジャズ・アット・リンカーン・センター(Jazz at Lincoln Center)」の芸術監督を務める、現代ジャズ界における最重要人物でもあります。

 

「Wynton Marsalis - Standard Time Vol. 1 (Columbia) 1986」新解釈ジャズスタンダード集

今回ご紹介する「Standard Time Vol. 1 (Columbia)」は、第30回グラミー賞(1987年分)で、最優秀ジャズ・インストロメンタル・パフォーマンス(グループ)を受賞したアルバム。

 

兄のサックス奏者、ブランフォード・マルサリスBranford Marsalis)と活動したクインテットを解散した後、新たに結成した盲目のピアニスト、マーカス・ロバーツ(Marcus Roberts)を含むバンドでの録音です。

 


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「Standard Time」の名の通り、ジャズミュージシャンが好んで取り上げるスタンダード・ナンバーをウイントン独自の解釈で編曲、演奏しております。

 

Wynton Marsalis - Standard Time Vol. 1 (1986)
Columbia CK-40461 [1986]

side 1 (A)
01. Caravan (D. Ellington, Mills, J. Tizol)  8:18
02. April In Paris (V. Duke)  5:04
03. Cherokee (R. Noble)  2:21
04. Goodbye (G. Jenkins)  8:14
05. New Orleans (H. Carmichael)  5:41
06. Soon All Will Know (Wynton Marsalis)  3:36

side 2 (B)
07. Foggy Day (G. Gershwin)  7:35
08. The Song Is You (J. Kern, O. Hammerstein)  5:09
09. Memories Of You (A. Razaf, E. Blake)  4:02
10. In The Afterglow (Wynton Marsalis)  3:34
11. Autumn Leaves (J. Mercer)  6:26
12. Cherokee (R. Noble)  2:27

arranged by Wynton Marsalis (#1-10,12) & Jeff "Tain" Watts (#11)


Wynton Marsalis (tp #omit 9) Marcus Roberts ("J Master") (p)
Robert Leslie Hurst III (b #omit 9) Jeff "Tain" Watts (ds #omit 9) 

May 29-30 & September 24-25, 1986 at RCA Studio A, NYC.

 

 

以降、レコード会社は「Standard Time」をシリーズ化。次々とアルバムを録音・発売して行く事となります。

 

ウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)は、ルイジアナ州ニューオーリンズ出身。父はピアニストのエリス・マルサリス(Ellis Marsalis)。

 


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1980年、18歳でアート・ブレイキージャズ・メッセンジャーズに加入。

 

まだ10代とは思えない驚異的なテクニックで、聴衆を圧倒。

 

 


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1981年07月、カルロス・サンタナ(Carlos Santana)を含むハービー・ハンコックHerbie Hancock)バンドの一員として初来日。

 

来日したハービー・ハンコックHerbie Hancock)らを迎え、東京でデビューアルバムの一部を録音。

 

ジャズ雑誌などには、ハービーらのトリオをバックにライブに登場し、デビューアルバムも録音した事により、マイルス・デイヴィスMiles Davis)の60年代クインテットサウンドを継承する「新伝承派」と呼称され、衝撃のデビュー作は大きな話題となる。

 

 

丁度、その頃、引退状態であったマイルス・デイヴィスMiles Davis)が徐々に活動を再開し、1981年には「The Man with The Horn」を引っ提げてライブ活動をスタート。

 

50~60年代から活躍するジャズ・ミュージシャン達も、クロスオーバー・ジャズやフュージョンと呼ばれるエレクトリックサウンドを取り入れたアルバム作りを放棄し、現在「ストレイト・アヘッド・ジャズ」と呼ばれるアコーステック・ジャズに回帰していきます。

 

また、若手ジャズ・ミュージシャンがウイントン・マルサリスを見習い、スーツ姿で演奏するようになったり、レコード会社も新しいメディアCD(コンパクト・ディスク)で、50~60年代のジャズを再発。

 

日本でも「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」や、「マウント・フジ・ジャズ・フェスティバル」などの野外ジャズコンサートが開催され、アート・ブレイキー(Art Blakey)ら大物ジャズ・ミュージシャンらが、再び日本含む世界各地で、ライブ活動を積極的に行えるようになる下地を形成する事となります。

 

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この記事が投稿される2022年03月現在、何時の間にか還暦を過ぎてしまっているウイントン・マルサリス(Wynton Marsalis)ですが。

1980年代に登場した「新伝承派」の筆頭ミュージシャンとして、現在もバリバリ(死語)活躍中です。

 

wyntonmarsalis.org