加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

「Bennie Green - Back On The Scene (Blue Note) 1958」ブルーノートらしからぬ、ほのぼのトロンボーン

ベニー・グリーン(Bennie Green)はハードバップトロンボーンの俊英、カーティス・フラーCurtis Fuller)と入れ替わりにブルーノート(Blue Note Records)に登場したトロンボーン奏者です。

 

アルバム「Back On The Scene (Blue Note BLP-1587)」は、ベニー・グリーンのブルーノート(Blue Note Records)第1弾。

ピアノのジョー・ナイト(Joe Knight)や、作編曲のメルバ・リストン(Melba Liston)など、ブルーノートらしからぬ珍しいメンバーも参加しております。

 

「Bennie Green - Back On The Scene (Blue Note) 1958」ブルーノートらしからぬ、ほのぼのトロンボーン

セロニアス・モンクThelonious Monk)のカルテットでお馴染みのテナーサックス奏者、チャーリー・ラウズ(Charlie Rouse)を相方に、スタンダードな名曲を「ほのぼの」と演奏しております。

 

ベニー・グリーンののほほんとしたソロはもちろんの事、相方を務めるチャーリー・ラウズも、お得意のフレーズ(ワン・パターンともいう)を随所に披露し、演奏を盛り上げます。


ブルーノート(Blue Note Records)側は、のほほんとするだけの「ほのぼの展開」を見越してか、しっかりしたアレンジとヴァラエティに富んだ曲調を指示した感じが伺えます。

 

1曲目「I Love You」は、ラテン風味でほんわかムード満点な1曲。

 


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こういう雰囲気の「I Love You」もなかなかオツなものです(笑)。

 


2曲目「Melba's Mood」は、やや中近東風味の一曲。

 


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闇夜のホールに響き渡るかのような茫漠としたトロンボーンが、心に染みてきます。


ちなみに作曲を担当したメルバ・リストン(Melba Liston)は、ベニー・グリーンと同じくトロンボーン奏者であり、作編曲もこなす女性ミュージシャン。

ディジー・ガレスピーDizzy Gillespie)楽団や、クインシー・ジョーンズQuincy Jones)楽団にも在籍していた逸材です。

 


3曲目「Just Friends」は、チャーリー・パーカーらの演奏で御馴染みの1曲ですが、ほのぼのと演奏しております。


レコードではB面一曲目、CDでは4曲目の「You're Mine You」は、ミディアム・テンポの沁みるバラッド。

 

オリジナル・ライナーを読むと「The Eminent Jay Jay Johnson Vol.2 (BN1506)」でも
演奏してるよ!との記述があったりします。

 

5曲目の「Bennie Plays The Blues」は、アップテンポのブルース。 

 

ジャム・セッションにぴったりな曲調であり、それぞれが快適にブローしております。

 


6曲目の「Green Street」はラストに相応しく、やや哀愁帯びたアップテンポな1曲。

 


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作曲は「Melba's Mood」と同じく、メルバ・リストン(Melba Liston)です。

 

Bennie Green - Back On The Scene (RVG)
Blue Note BLP-1587 / 東芝EMI TOCJ-9556 [2003.11.27] 24 Bit By RVG


side 1 (A)
01. I Love You (Cole Porter)  6:04
02. Melba's Mood (Melba Liston)  5:34
03. Just Friends (Klenner, Lewis)  7:02

side 2 (B)
04. You're Mine You (Heyman, Green)  5:18
05. Bennie Plays The Blues (Bennie Green)  8:26
06. Green Street (Melba Liston)  5:10


Bennie Green (tb) Charlie Rouse (ts) Joe Knight (p) 
George Tucker (b) Louis Hayes (ds) 

March 23, 1958 at Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.

 

バック・オン・ザ・シーン

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なお、ベニー・グリーン(Bennie Green)は、1500番台から4000番台に移行するわずかな期間で計3枚のアルバムを録音した後、ブルーノートとは縁が切れてしまいます。

 

 

ブルーノート(Blue Note Records)は、ベニー・グリーンを獲得したものの、先鋭的な音楽がもてはやされる時代の流れとは違う「ほのぼのムード」に違和感を感じたのか、録音を継続する意思が薄くなったんでしょうねえ。

 

まあ、当時の激動なる時代の流れに逆らった「ほのぼのムード」が時々、たまらなく魅力的に聴こえたりするんですけどね(笑)。