加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

「Lee Morgan - Leeway (Blue Note) 1960」ジャズ・メッセンジャーズ・ジャム

リー・モーガンLee Morgan)がリーダー名義のアルバム「Leeway (Blue Note BST-84034)」は、このアルバムにも参加するアート・ブレイキー(Art Blakey)率いるジャズ・メッセンジャーズに在籍していた頃の録音であり、ブルーノート(Blue Note Records)が愛情込めて育て上げたリー・モーガンの絶頂期の演奏が楽しめる1枚でもあります。

 

「Lee Morgan - Leeway (Blue Note) 1960」ジャズ・メッセンジャーズ・ジャム

フランク・ウルフ(Francis Wolf)がリハーサル中に撮影した画像だと思われますが、煙草を指に挟みつつトランペットを構えるリー・モーガンのふてぶてしい表情が、何とも頼もしく思えてしまいます。

 

トランペットのリー・モーガンLee Morgan)の他、アルトサックスのジャッキー・マクリーンJackie McLean)、ピアニストがボビー・ティモンズBobby Timmons)、ベースはポール・チェンバースPaul Chambers)、ドラムスは御大アート・ブレイキー(Art Blakey)という、ほぼジャズ・メッセンジャーズで演奏経験があるメンバーが揃っております。

 

全4曲中、トランぺッターで作曲家であるカル(ビン)・マッセイ(Calvin Massey)の作品が2曲、リー・モーガンLee Morgan)、ジャッキー・マクリーンJackie McLean)それぞれが作曲したブルースが1曲づつ、という構成です。

 

蛇足ですが、リー・モーガンはこのアルバム以降、カル(ビン)・マッセイの作品を度々取り上げる様にになります。

 

 

 

タル

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「Leeway (Blue Note BST-84034)」の演奏概要を簡単に説明すると、音楽監督不在の「ジャズ・メッセンジャーズ」が繰り広げる「ブローイング・セッション」、もしくは「ジャム・セッション」といった風情でございます。

 

ただ、どの曲で各メンバーがソロで奮戦したとしても、最後はドラムのアート・ブレイキーが美味しい処を全て持って行ってしまっている感じがしますね(笑)。

 

 

それだけ、バンドリーダーとして一番格上の御大、アート・ブレイキー(Art Blakey)の存在感が際立ったアルバムだったりします。

 

 

アルバム「Leeway (Blue Note BST-84034)」の1曲目、「These Are Soulful Days」は作曲家、カルビン・マッセイ(Calvin Massey)の作品です。

 


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タイトル通りソウルフルなテーマから、ベースのポール・チェンバース、ピアノのボビー・ティモンズと普通と逆順というか、意表を付いた順番でソロ廻しが始まります。

アルト・サックスのジャッキー・マクリーンに続き、最後に登場するリー・モーガンは、ダブル・テンポを使ったソロで存在感をアピールしてますね。

 


2曲目の「The Lion and the Wolff」は、本アルバムのリーダーであるリー・モーガンが作曲した、アルフレッド・ライオン(Alfred Lion)とフランク・ウルフ(Francis Wolf)に捧げたブルースです。

 


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ルフレッド・ライオンとフランク・ウルフは皆様ご存知の通り、ブルーノート(Blue Note Records)の経営者ですね・・・。


オープニングでピアノのボビー・ティモンズが重低音を使ったトリルを弾き出し、アート・ブレイキーがお得意のラテン・ビートを奏で始める部分で、いつもワクワク(死語かも)してしまいます。

 

 

3曲目の「Midtown Blues」は、ジャッキー・マクリーンJackie McLean)が作曲した
シャッフル・ビートのブルース。

 


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トップ・バッターのリー・モーガンはハーフ・バルブを使い、音をひしゃげさせながら、このアルバムで1番出来が良いと思われる、勢いあるソロを繰り広げます。

続くジャッキー・マクリーンも、濁った分厚い音色で重量感溢れるソロを展開しております。

 

アルバムを通して何度か聴いていると、レコード時代のAB面を引っ繰り返して、この「Midtown Blues」を1曲目に配置した方が、リー・モーガンのリーダー・アルバムとしては、相応しいのでは?と思ったりします。

 


4曲目の「Nakaniti Suite」は再び、カルビン・マッセイ(Calvin Massey)の作品です。

 

ややベニー・ゴルソンの「Are You Real」を連想させるテーマから、リー・モーガンの破天荒なソロが飛び出します。

軽快なボビー・ティモンズのソロに続くアート・ブレイキーは、自らサンダー・ボルト命名する雷鳴を連想させるド派手なドラム・ソロで、演奏をさらに盛り上げます。

 

 

Lee Morgan - Leeway (RVG)
Blue Note BST-84034 / Blue Note 7243 5 40031 2 7 [2002]

side 1 (A)
01. These Are Soulful Days (Calvin Massey)  9:22
02. The Lion And The Wolff (Lee Morgan)  9:38

side 2 (B)
03. Midtown Blues (Jackie McLean)  12:06
04. Nakatini Suite (Calvin Massey)  8:09


Lee Morgan (tp) Jackie McLean (as) Bobby Timmons (p) 
Paul Chambers (b) Art Blakey (ds) 

April 28, 1960 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

 

 

 

この「Leeway (Blue Note BST-84034)」を通して聴き、資料を眺めていると、リー・モーガンが「カル(ビン)・マッセイ(Calvin Massey)の作品を世間に紹介しよう」という意図でアルバム制作を企画し、それで1曲目に「These Are Soulful Days」持ってきたという可能性も見えてきましたね。

 

 

「Leeway (Blue Note BST-84034)」録音当時のカル・マッセイは、主に作曲家として活動していたらしいので・・・。