マルチ・リード奏者エリック・ドルフィー（Eric Dolphy）と、トランペト奏者ブッカー・リトル（Booker Little）が結成した双頭バンドが1961年07月16日、ニューヨークの「ファイブ・スポット・カフェ（Five Spot Cafe）」で行ったライブ録音の第３弾は、二人の名前が併記された追悼盤「Memorial Album (Prestige PR-7334)」という形で発売されました。
因みにこの日の録音は「At The Five Spot Vol. 1 (New Jazz NJLP-8260)」、「At The Five Spot Vol. 2 (Prestige PRLP-7294)」、「Eric Dolphy & Booker Little Memorial Album (Prestige PR-7334)」、「Here And There (Prestige PR-7382)」という４枚のアルバムに分散収録されております。
演奏メンバーは、エリック・ドルフィー（Eric Dolphy）とブッカー・リトル（Booker Little）に加え、ピアノのマル・ウォルドロン（Mal Waldron）、ベースのリチャード・デイヴィス（Richard Davis）、ドラムスのエド・ブラックウェル（Ed Blackwell）という、ビバップ時代から続く由緒正しきクインテット編成となっております。
１曲目「Number Eight (Potsa Lotsa)」は、前衛的な色彩を帯びた如何にもエリック・ドルフィー（Eric Dolphy）らしい曲調の作品。
流暢なブッカー・リトル（Booker Little）、アグレッシブなエリック・ドルフィー（Eric Dolphy）と前衛的かつ刺激的なソロが続きます。
２曲目「Booker's Waltz」は、３拍子で書かれたブッカー・リトル（Booker Little）の作品。
可憐な曲調に反し、ブッカー・リトル（Booker Little）は、ソロ冒頭から豪快に吹きまくっております。
続くエリック・ドルフィー（Eric Dolphy）も、バスクラリネットで過激な演奏に終始しますが、ソロの中盤で登場するブッカー・リトル（Booker Little）のオブリガード風のバッキングが過激さを適度に薄める役目を果たしております。
ちなみに「Booker's Waltz」は、「Booker Little (Time Records S/2011) 」収録の「The Grand Valse」と同じ曲ですね。
Eric Dolphy And Booker Little - Memorial Album (1961)
Prestige PR-7334
side 1 (A)
01. Number Eight (Potsa Lotsa) (Eric Dolphy) 15:34
side 2 (B)
02. Booker's Waltz (Booker Little) 14:35
Booker Little (tp) Eric Dolphy (as,bcl,fl) Mal Waldron (p) Richard Davis (b) Ed Blackwell (ds)
July 16, 1961 at Five Spot Cafe, NYC.
