加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

「Dexter Gordon - Landslide (Blue Note) 1961,1962」好演奏揃いの拾遺集

デクスター・ゴードンDexter Gordon)の未発表録音をまとめた拾遺集「Landslide (Blue Note BN-LT1051)」が、予想外に良い演奏が揃っていて吃驚。

 

「Dexter Gordon - Landslide (Blue Note) 1961,1962」好演奏揃いの拾遺集

 

タイトル曲「Landslide」は、「Dexter Calling... (Blue Note BST-84083)」セッションの未発表曲で、残りは1962年05月05日のセッションから3曲、1962年06月25日のセッションから3曲という構成。


1970年代に発掘された未発表セッションを公開するため、当時リリース・プロデューサーに就任したマイケル・カスクーナ(Michael Cuscuna)が、デクスター・ゴードンと相談し、6曲づつ録音してたそれぞれのセッションから、3曲づつ選んだ模様。


未発表だった2つのセッションは珍しい参加メンバーが多い上、内容も中々聴きごたえがあるもので最初、期待せず通して聴いたんですが・・・。

聴き終わった後、マイケル・カスクーナに「発掘してくれてありがとう!」とお礼が言いたくなった内容でございます(個人的な感想)。

 

前述の通り、アルバム1曲目「Landslide」は、1961年05月09日録音の「Dexter Calling... (Blue Note BST-84083)」セッションの残り曲。

 


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確か、CDによっては「追加曲(+1)」として収録されていたと記憶しております。

 

デクスター・コーリング

デクスター・コーリング

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デクスター・ゴードンDexter Gordon)の他、ピアノのケニー・ドリューKenny Drew)、ベースのポール・チャンバース(Paul Chambers)、ドラムスのフィリー・ジョー・ジョーンズPhilly Joe Jones)という編成です。

 

ケニー・ドリュー・トリオをバックに、デクスター・ゴードンが軽快にスイングしつつ、時折奔放なソロを聴かせてくれます。続くケニー・ドリュー、ポール・チャンバースとも軽快なるソロですね。

 

 

2~4曲目の3曲は、1962年05月05日に録音された未発表セッションから。

 

デクスター・ゴードンDexter Gordon)の他、トランペットがトミー・タレンタイン(Tommy Turrentine)、ピアノは珍しいサー・チャールス・トンプソン(Sir Charles Thompson)、ベースはアル・ルーカス(Al Lucas)、ドラムスが何と、ウィリー・ボボ(Willie Bobo)という珍しいメンバー編成。

 

後にパーカッション奏者として有名になるウィリー・ボボ(Willie Bobo)が、ドラムスを叩いている演奏が聴けるという事で、巷では珍重されてたセッションだと記憶しております。


2曲目「Love Locked Out」はワン・ホーンによる、バラッド風味のゆったりとした演奏。

デクスター・ゴードンの余裕たっぷりなブローを心ゆくまでお楽しみいただけます。

 


3曲目「You Said It」は、トランペットで参加するトミー・タレンタイン(Tommy Turrentine)の作品。

 


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ハード・バップを基調とした、やや哀愁漂うテーマの後、ゆったりとスイングするデクスター・ゴードン、ブラウニー(クリフォード・ブラウン)・ライクにブローするトミー・タレンタイン、軽快にスイングするサー・チャールス・トンプソンとソロが続きます。


4曲目「Serenade In Blue」も、ワン・ホーンによる、バラッド。デクスター・ゴードンは、全編で穏やかなソロを聴かせてくれます。

 

公開された3曲中、2曲がワンホーンによるバラッドという事は、トランペットのトミー・タレンタインが参加する他の曲の出来が、イマイチだったという判断なのかな・・・残りの曲が公開される日が来る事を期待しましょう。

 

 

5~7曲目の3曲は、1962年06月25日に録音された未発表セッションから。

 

デクスター・ゴードンDexter Gordon)の他、トランペットのデイブ・バーンズ(Dave Burns)、ピアノのソニー・クラークSonny Clark)、ベースのロン・カーターRon Carter)、ドラムスのフィリー・ジョー・ジョーンズPhilly Joe Jones)という、これまた珍しいメンバー編成となっております。


5曲目「Blue Gardenia」は、緊張感緩めずゆったりとスイングする曲。

 

ソニー・クラークロン・カーターフィリー・ジョー・ジョーンズという珍しいピアノ・トリオが、絶妙なるバッキングを奏でております。

デクスター・ゴードンに続く、トランペットのデイブ・バーンズのソロも、地味ながら良いですね。ソロ3番手のソニー・クラークも好調。ソロ最後に登場するロン・カーターのソロもよろしいです。


6曲目「Six Bits Jones」は、3拍子で書かれた曲かな。フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムスが活躍しております。

 


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奔放なデクスター・ゴードン、堅実なデイブ・バーンズ、軽快でファンキーに攻める
ソニー・クラークとソロ・リレーが続きます。まあしかし、ソニー・クラークが一番好調な演奏を聴かせてくれている様に思えますね。

 


7曲目「Second Balcony Jump」、アルバム最後を飾るビバップ時代によくある感じの曲調ですね。

 

豪快にブローするデクスター・ゴードン、手堅くソロをまとめるつつも後半のソニー・クラークの煽りを受けて熱いソロを聴かせてくれるデイブ・バーンズが良いです。

楽しい雰囲気のセカンド・リフが登場した後、テーマに戻っていきます。

 


未発表だった2つのセッションは、確かに何か物足りない部分があるんですが、デクスター・ゴードンを筆頭に、それを補うかの如く時折きらめく演奏が聴けるのが嬉しいですね。

 

という事で、アルバム「Landslide (Blue Note BN-LT1051)」は拾遺集であるものの、デクスター・ゴードン自身が選曲に関わる事で、実りある内容に仕上がっております。

 

Dexter Gordon - Landslide 
Blue Note BN-LT1051 / GXK-8175 / TOCJ-50289 [2012.08.22]

side 1 (A)
01. Landslide (Dexter Gordon)  5:14
02. Love Locked Out (M. Kester, R. Noble)  4:47
03. You Said It (Tommy Turrentine)  4:30
04. Serenade In Blue (H. Warren, M. Gordon)  5:02

side 2 (B)
05. Blue Gardenia (B. Russell, L. Lee)  6:41
06. Six Bits Jones (Onzy Matthews)  6:17
07. Second Balcony Jump (B. Eckstein, G. Valentine)  6:00


#01 May 9, 1961 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Dexter Gordon (ts) Kenny Drew (p) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds) 
※from Dexter Gordon - Dexter Calling... (Blue Note BST-84083) session


#02-04 May 5, 1962 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Tommy Turrentine (tp) Dexter Gordon (ts) Sir Charles Thompson (p) Al Lucas (b)

Willie Bobo (ds) 

 

#05-07 June 25, 1962 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Dave Burns (tp) Dexter Gordon (ts) Sonny Clark (p) Ron Carter (b) Philly Joe Jones (ds)