加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

「Jackie McLean - Bluesnik (Blue Note)」全曲ブルースで挑む異色アルバム

ジャッキー・マクリーンJackie McLean)をリーダーとする「Bluesnik (Blue Note BST-84067)」は全曲、各メンバーが持ち寄ったブルースだけを収録した珍しいアルバム。

 

「Jackie McLean - Bluesnik (Blue Note)」全曲ブルースで挑む異色アルバム

以後、ハードバップからフリー、そして新主流派へと演奏スタイルを変化させるジャッキー・マクリーンが、変革前の助走を兼ね、ブルースを主テーマに据えたコンセプト・アルバムを作ってみたという感じですかね。

 


演奏するメンバーは、ジャッキー・マクリーンJackie McLean)、フレディ・ハバードFreddie Hubbard)、ケニー・ドリューKenny Drew)、ダグ・ワトキンス(Doug Watkins)、ピート・ラロカ(Pete La Roca)という、ちょっと珍しいメンバー構成。

 

ベースに、お久しぶりなダグ・ワトキンス(Doug Watkins)を起用しているのが一番の注目点ですかね。

 

でも、ドラムスはアート・テイラーでもフィリー・ジョー・ジョーンズでもなく、新進気鋭のピート・ラロカ(Pete La Roca)を起用しているのは、新人育成を兼ねたブルーノート首脳陣の配慮かもしれません。

 


6曲中、2曲をリーダのジャッキー・マクリーンが書き下ろし、3曲をケニー・ドリュー、残る1曲をフレディ・ハバードが提供しており、特にケニー・ドリューの作品は途中で幾つか仕掛けがあったりと、単なるブルース進行だけで聴く人が飽きない様な工夫が随所に施されております。

 

 

01曲目「Bluesnik」は、ジャッキー・マクリーンJackie McLean)作のアップテンポなブルースで、ほのかな哀愁味と、ピート・ラロカが叩き出すリズムのシャープさが絶妙。

 


www.youtube.com

 

フリージャズにのめり込む寸前のジャッキー・マクリーンが吹くアルトサックスの音の太さ、既にオーネット・コールマンOrnette Coleman)やエリック・ドルフィーEric Dolphy)などのフリー系ミュージシャンとの共演を経験したフレディ・ハバードの奔放なソロがやはり聴き処ですかね。

 


02曲目「Goin' Way Blues」は、ジャッキー・マクリーンJackie McLean)作の泥臭いブルース。ジャッキー・マクリーンの泥臭いブルース・ソロに続き、フレディ・ハバードのハイトーンを駆使した余裕たっぷりなソロ、ケニー・ドリューのブルースながら洒脱なソロと続きます。

 


03曲目「Drew's Blues」は、ケニー・ドリューKenny Drew)作のスロー気味な洗練されたブルースで、テーマとソロの間に仕掛けが施されたりと単なるブルースでは終わらない工夫が施されております。ここではフレディ・ハバード、そして作曲者であるケニー・ドリューのソロが印象に残りますね。

 

 

04曲目「Cool Green」は、ケニー・ドリューKenny Drew)作のパート毎に雰囲気が変わる、ちょっと不思議なブルース。

 

ジャッキー・マクリーンのソロも後に多用する新しいフレーズを模索している感じですね。続くフレディ・ハバード、そして作曲者であるケニー・ドリューのソロは多少抑え気味であり、最後にダグ・ワトキンスのソロが登場します。

 


05曲目「Blues Function」は、フレディ・ハバードFreddie Hubbard)作の「Moanin'」をなぞった風のブルース。

 

フレディ・ハバードの高音部を多用した余裕たっぷりなソロに続き、ジャッキー・マクリーンのちょっとフレーズ探り気味なソロ、ケニー・ドリューのブロックコードを多用するちょっと朴訥な感じさえ漂うソロと続きます。

 


06曲目「Torchin'」は、ケニー・ドリューKenny Drew)作のちょっと洗練されたブルースで、この曲もテーマ部に幾つかの仕掛けが施されています。

 

ジャッキー・マクリーンフレディ・ハバードケニー・ドリューとソロが続きますが、ケニー・ドリューが一番気合入っているかな(笑)。

 


Jackie McLean - Bluesnik +2 (RVG)
Blue Note BST-84067 / Blue Note 50999 2 65145 2 9 [2009]

 

side 1 (A)
01. Bluesnik (Jackie McLean)  9:27
02. Goin' Way Blues (Jackie McLean)  6:29
03. Drew's Blues (Kenny Drew)  5:47

side 2 (B)
04. Cool Green (Kenny Drew)  5:16
05. Blues Function (Freddie Hubbard)  7:15
06. Torchin' (Kenny Drew)  6:06

CD Bonus Tracks
07. Goin' Way Blues (alternate take) (Jackie McLean)  6:37
08. Torchin' (alternate take) (Kenny Drew)  6:16

 

Freddie Hubbard (tp) Jackie McLean (as) Kenny Drew (p) Doug Watkins (b) Pete La Roca (ds)
January 8, 1961 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

 

 

ブルースニク

ブルースニク

Amazon
Bluesnik

Bluesnik

Amazon

 

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

 

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

kaji-jazz.hatenablog.com