アルバム「Stardust (Denon)」は、ベニー・ゴルソン(Benny Golson)とフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)という大ベテランの双頭リーダー名義による日本(Denon)制作のアルバムであります。
リズム隊は、マルグリュー・ミラー(Mulgrew Miller)、ロン・カーター(Ron Carter)、マーヴィン・スミッティ・スミス(Marvin "Smitty" Smith)という実力派揃い。
新発田市歴史図書館から借りてきたアナログ・レコードをPCMレコーダーで録音し、「24bit/48kHz」で自家リマスタリングした音源を聴きつつ、このアルバム紹介書いております。

Benny Golson & Freddie Hubbard - Stardust (LP)
Denon YF-7142-ND [1987]
side 1
01. Stardust (Hoagy Carmichael, Mitchell Parish) 9:07
02. Povo (Freddie Hubbard) 12:08
side 2
03. Love Is A Many Splendored Thing (Sammy Fain, Paul Francis Webster) 7:29
04. Gipsy Jingle-Jangle (Benny Golson) 4:42
05. Double Bass (Ron Carter) 9:17
Freddie Hubbard (tp, flh) Benny Golson (ts) Mulgrew Miller (p)
Ron Carter (b) Marvin "Smitty" Smith (ds)
June 22 & 23, 1987 at Clinton Studio, NYC.
01曲目「Stardust」は、スイング・ジャズ黄金期の名曲ですね。マルグリュー・ミラー(Mulgrew Miller)のピアノだけをバックに、ベニー・ゴルソン(Benny Golson)がバース部分を吹き、テーマ部分からからリズム・パターンをハネ気味のスイング・フィールに変え、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)が主メロディを吹き出します。
ソロでは、豪快に拭きまくるベニー・ゴルソン、やや抑制気味に歌い上げるフレディ・ハバード、きらびやかな装飾フレーズ多めに弾きまくるマルグリュー・ミラーと続きます。
Lionel Hampton All Stars - Stardust (Decca) 1947
02曲目「Povo」は、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)が作曲したエイトビートのジャズ・ロック風味な曲で、1973年に発表されたアルバム「Sky Dive (CTI CTI-6018)」
での演奏が初演ではないかと思われます。
フレディ・ハバード自身の豪快なソロの後、ベニー・ゴルソンの時折、高速フレーズ交えたテナー・ブローを堪能出来ます。ソロ3番手のマルグリュー・ミラーは、新伝承派らしい歯切れの良いピアノ・ソロを聴かせてくれてます。ピアノ・ソロのバックで、ホーン陣の短いバッキングが入るのもよし。
ソロ4番手は、ベースのロン・カーター(Ron Carter)。マーヴィン・スミッティ・スミス(Marvin "Smitty" Smith)を相手にソツないソロを聴かせてくれます。
Freddie Hubbard - Sky Dive (CTI CTI-6018) 1973
03曲目「Love Is A Many Splendored Thing」は、邦題「慕情」として知られる名曲で、テーマとソロの間に、独自のヴァンプを挟むなど、ベニー・ゴルソンのさりげない編曲が光る1曲。
最初から縦横無尽に吹きまくるフレディ・ハバード、最初は抑え気味で徐々に盛り上がるベニー・ゴルソン、やや地味ながらツボを押えまくったソロを聴かせるマルグリュー・ミラーと続き、最後はマーヴィン・スミッティ・スミスのドラム・ソロが登場、そのまま後テーマに雪崩れ込みます。
慕情 - Clifford Brown and Max Roach At Basin Street (EmArcy MG-36070) 1956
04曲目「Gipsy Jingle-Jangle」は、ベニー・ゴルソン(Benny Golson)の作曲。
西洋の民謡に出て来そうな軽快なリズムにのり、ベニー・ゴルソン、フレディ・ハバード、マルグリュー・ミラー、マーヴィン・スミッティ・スミスの順で、勢いのあるソロを聴かせてくれます。
05曲目「Double Bass」は、ロン・カーター(Ron Carter)の作曲であり、ボサノヴァ・タッチのリズムにのり、ロン・カーターのベースが全編で鳴り響きます。
ベニー・ゴルソン、フレディ・ハバード、マルグリュー・ミラーの順で、軽快なソロが続きます。
Ron Carter - The Man With The Bass (Milestone VIJ-28068)
以下、過去記事へのリンク貼っておきます。




