加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

Quincy Jones - The Quintessence (Impulse!) 1961

クインシー・ジョーンズQuincy Jones)が念願であった、花形ミュージシャンをふんだんに起用した自身のビッグ・バンドを結成。ミュージカル「Free and Easy」の伴奏バンドという形で1960年、ヨーロッパを訪問しました。

 

が、ミュージカル自体は不評で巡業を途中で打ち切りとなったみたいです。

Free And Easy! [輸入盤]

その際、クインシー・ジョーンズQuincy Jones)は、メンバーの帰国費用捻出のため、各国で演奏を続け、その時のライブ音源が「Free and Easy」というタイトルで発売されております。

 

1960年におけるバンドの評判は良かったのか、翌1961年の秋頃にもフレディ・ハバードFreddie Hubbard)など、豪華なメンバーを擁したバンドでヨーロッパ各地で巡業を行った様です。

 

 

その時のライブは現在、発掘音源「The Great Wide World Of Quincy Jones Live!」を筆頭に、複数のCDでも聴ける様になりました。

 

kaji-jazz.hatenablog.com

 

さて、クインシー・ジョーンズQuincy Jones)念願のビックバンドではありましたが、大所帯バンド最大の課題である維持費等の問題で一旦、バンドを解散せざるを得ない状況になった様です。

 

Quincy Jones - The Quintessence (Impulse!) 1961

そんな状況ではありましたが、インパルス(Impulse! Records)からアルバム制作の声がかかり、1961年11月29日、12月18日、12月22日と3日間に分けたスタジオ録音が実施され「Quincy Jones - The Quintessence (Impulse! AS-11)」というアルバムとして発売されました。

 

演奏に参加した著名なミュージシャンだけ拾ってみてますかね。

 

Quincy Jones - The Quintessence (Impulse!) 1961

トランペット・セクションにはメイン・ソリストであるフレディ・ハバードFreddie Hubbard)の他、カウント・ベイシー楽団でお馴染みのサド・ジョーンズThad Jones)、クラーク・テリー(Clark Terry)、ジョー・ニューマン(Joe Newman)、スヌーキー・ヤング(Snooky Young)、アーニー・ロイヤル(Ernie Royal)という、なんとまあ豪華なメンバーを揃えております。

 

トロンボーン・セクションには作編曲も出来るメルバ・リストン(Melba Liston)と、ビリー・バイヤース(Billy Byers)に、ハードバップトロンボーンの俊英、カーティス・フラーCurtis Fuller)も参加しておりますね。

 

フレンチ・ホルンでジャズを演奏するジュリアス・ワトキンス(Julius Watkins)の参加しております。

 

サックス・セクションにはメイン・ソロイストであるアルトサックスのフィル・ウッズPhil Woods)、作編曲でクインシー同様の活躍をしたオリバー・ネルソン(Oliver Nelson)、カウント・ベイシー楽団でお馴染みのフランク・ウェス(Frank Wess)などが目につきます。

 

 

まあ、こんな感じで背景等の説明文を長々と書いてきましたが。

 

このアルバム「Quincy Jones - The Quintessence (Impulse! AS-11)」は、新潟の県北地区にある(一応)進学校である新発田高校のブラスバンド部に在籍していた頃から聴いていたアルバムであったりします。

 

5曲目の「For Lena And Lennie」なんかは楽譜も見た事あるし、自分で演奏してましたので、各パートの動きまで頭に入っていたりする訳でございます。

 


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2曲目「Robot Portrait」なんて、我々の世代ではド派手なトランペットのハイノートに恐れをなし(笑)、演奏出来なかったものの、フレディ・ハバードFreddie Hubbard)のハッタリかましまくったなソロなんて、カセットテープに録音した参考音源をどれだけ聴いた事か(笑)。

 


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このアルバムを聴いていると、新発田高校のブラスバンド部時代にタイムスリップした様な気分にさせられますね。

 

まあ、綺麗な言葉で書けば「青春時代の思い出の1枚」というアルバムであったりします。

 

 

Quincy Jones - The Quintessence 
Impulse! AS-11


side 1 (A)
01. The Quintessence (Quincy Jones)  4:19
02. Robot Portrait (Billy Byers)  5:24
03. Little Karen (Benny Golson)  3:42
04. Straight, No Chaser (Thelonious Monk)  2:24

side 2 (B)
05. For Lena And Lennie (Quincy Jones)  4:16
06. Hard Sock Dance (Quincy Jones)  3:18
07. Invitation (B. Kaper-P. F. Webster)  3:33
08. The Twitch (Billy Byers)  3:49


#01,04,07  December 22, 1961 at Capitol Studios, NYC.
Snooky Young, Thad Jones, Joe Newman, Ernie Royal (tp) 
Melba Liston, Curtis Fuller, Billy Byers, Paul Faulise, Tom Mitchell (tb) 
Julius Watkins, Jimmy Buffington, Earl Chapin, Ray Alonge (french horn) 
Harvey Phillips (tuba) 
Phil Woods (as) Oliver Nelson (ts) Jerome Richardson (bs,alto-fl) 
Gloria Agostini (harp) Patti Bown (p) Milt Hinton (b) Jimmy Johnson (ds) 
Quincy Jones (arr,cond)


#02,03,06  December 18, 1961 at Capitol Studios, NYC.
Thad Jones, Al De Risi, Freddie Hubbard, Snooky Young (tp) 
Rod Levitt, Melba Liston, Billy Byers, Paul Faulise (tb) Julius Watkins (french horn) 
Phil Woods, Frank Wess (as) Oliver Nelson (ts) Eric Dixon (ts,cl) Jerome Richardson (bs) 
Patti Bown (p) Milt Hinton (b) Bill English (ds) Quincy Jones (arr,cond)


#05,08  November 29, 1961 at Capitol Studios, NYC.
Jerome Kail, Clyde Reasinger, Clark Terry, Joe Newman (tp) 
Billy Byers, Melba Liston, Paul Faulise (tb) Julius Watkins (french horn) 
Phil Woods (as) Eric Dixon (ts) Jerome Richardson (bs,fl) Bobby Scott (p) 
Buddy Catlett (b) Stu Martin (ds) Quincy Jones (arr,cond)

 

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