ジョン・コルトレーン(John Coltrane)カルテットによる1957年08月23日、ヴァン・ゲルダー・スタジオにおける録音を収録したアルバムが「Traneing In (Prestige PRLP-7123)」です。
レッド・ガーランド(Red Garland)、ポール・チェンバース(Paul Chambers)、アート・テイラー(Art Taylor)という鉄壁ともいえるピアノ・トリオをバックに、主役のジョン・コルトレーン(John Coltrane)が、縦横無尽に饒舌過ぎるソロを聴かせてくれます。
この時期、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)のプレステッジにおける録音群は、複数のセッションを分散収録したものが多く、どうも散漫な印象があるため、普段はBGM代わりに聴いたりしないのですが、このアルバム「Traneing In (Prestige PRLP-7123)」に関しては、同日録音でまとまっているので、その点は安心して聴く事ができます。
1曲目、レッド・ガーランド(Red Garland)のロング・ソロから始まるのはジョン・コルトレーン(John Coltrane)作曲のブルース「Traneing In」。
吹き出したら止まらないジョン・コルトレーン(John Coltrane)、途中「サンタが街にやってくる」のフレーズを挟むなど余裕たっぷりなベース・ソロを聴かせるポール・チェンバース(Paul Chambers)、そして再びレッド・ガーランド(Red Garland)のかなりブロックコードを挟んだ饒舌なピアノ・ソロが聴く事が出来ます。
最後にジョン・コルトレーン(John Coltrane)も再び登場し、饒舌なソロの後、テーマっぽいフレーズを吹いて演奏を〆ます。
2曲目「Slow Dance」は、美しいバラッド風味の演奏です。
3曲目は、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)作曲のブルース「Bass Blues」 で、
テーマ部でコルトレーンとポール・チェンバース(Paul Chambers)がユニゾンでテーマを奏でております。
4曲目「You Leave Me Breathless」は、やや耽美的なバラッド演奏です。
「Cherokee」に似た感じの5曲目「Soft Lights And Sweet Music」は、アート・テイラー(Art Taylor)の超高速シンバル・ワークが炸裂する1曲です。
ジョン・コルトレーン(John Coltrane)、レッド・ガーランド(Red Garland)とドラムスに負けじと高速フレーズを連発し演奏を盛り上げます。
後半に登場するジョン・コルトレーン(John Coltrane)とレッド・ガーランド(Red Garland)のソロ交換も、スリリングで聴き応えある演奏となっております。
アルバム「Traneing In (Prestige PRLP-7123)」は、「John Coltrane With The Red Garland Trio (Prestige)」というタイトルで発売された事もあるようですので、その時のジャケットも掲載しておきます。
John Coltrane - Traneing In
Prestige PRLP-7123 / Victor Entertainment VICJ-2137 [1996.09.28]
side 1 (A)
01. Traneing In (John Coltrane) 12:34
02. Slow Dance (Alonzo Levister) 5:26
side 2 (B)
03. Bass Blues (John Coltrane) 7:46
04. You Leave Me Breathless (Freed, Hollander) 7:23
05. Soft Lights And Sweet Music (Irving Berlin) 4:41
John Coltrane (ts) Red Garland (p) Paul Chambers (b) Arthur Taylor (ds)
August 23, 1957 at Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.