加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

◆Fusion (Crossover)

「Bobby Hutcherson - Natural Illusions (Blue Note) 1972」レア・グルーヴ界の定番

ヴァイヴラフォン奏者「ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson)」のレア・グルーヴやクラブ・ジャズ・ジャズ・シーンで定番アイテムとなっているアルバムが今回の「Natural Illusions (Blue Note BST-84416)」。 イギリス付近から火がついた、ロックに…

「John Lee & Gerry Brown – Still Can't Say Enough (Blue Note) 1976」ブレッカー兄弟参加の隠れ名盤

1970年代後半のブルーノート(Blue Note Records)には、こんな良質でファンキー、そしてクロスオーヴァー(昔でいう処のフュージョン)なアルバムがありまして。 エレクトリック・ベースのジョン・リー(John Lee)と、ドラムスのジェリー・ブラウン(Gerry…

「Eddie Henderson – Heritage (Blue Note) 1976」音量豊かで饒舌なトランペット

医師であった親父さん(義父)の人徳か、ジャズ・ミュージシャン達が子供の頃から度々、自宅に遊びに来ていたらしい、医師とトランペット奏者という、昼夜別々の仕事をこなすトランペット奏者のエディ・ヘンダーソン(Eddie Henderson)。 そんな自宅に遊び…

「Ornette Coleman - Dancing In Your Head (A&M/Horizon)1977」猥雑極まりないお祭り騒ぎ

フリー・ジャズの開祖、オーネット・コールマン(Ornette Coleman)。 ジャズと呼ばれる音楽ジャンルで、従来の「定型的な決めた長さ(小節数)」に設定した「コード進行」に沿った演奏を破壊(笑)。 即興演奏(フリー・インプロビゼーション)を行う際の「…

「Chet Baker - She Was Too Good To Me (CTI) 1974」ストリングス入り、後期を代表する1枚

今回は人気トランペッター、チェット・ベイカー(Chet Baker)のアルバム「She Was Too Good To Me (CTI CTI-6050-S1)」、邦題「枯葉」を取り上げたいと思います。 このアルバムは、新発田高校という新潟県内の城下町にあった(一応)進学校に入り、成り行き…

「Chuck Mangione - Feels So Good (A&M Records) 1977」大ヒットしたクロスオーバー・ジャズ・アルバム

早速ですが私、学生時代からジャズの音源は、あえて時代を辿って聴いておりまして。 まあ、「歴史聴き」とでも表現すればいいのかな?何十年もかけ図書館に収納されたCDまで駆使し、ジャズ音源を聴き漁っておりました。 「新発田図書館」と「豊栄図書館」…

「Freddie Hubbard – Red Clay (CTI Records) 1970」クロスオーバー・ジャズ時代の大人気盤

新潟のアマチュア・トランペット界隈でも絶大なる人気を誇っていた(気がする)フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)。 そんなフレディ・ハバードが、1970年にルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)スタジオで録音したのが「クロスオーバー・ジャズ…

「Select Live Under The Sky '92 (3) Highlight」FMエアチェック音源

手元にある整理が済んだ「FMエアチェック音源」のご紹介、今週末は「Select Live Under The Sky '92」を3回に渡りお送りしております。 3回目の放送はハイライトとしてライブ当日、未オンエアだった音源が放送されました。 「Pat Metheny Group」、「富…

「Select Live Under The Sky '92 (2) 0726」FMエアチェック音源

手元にある整理が済んだ「FMエアチェック音源」のご紹介、今週末は「Select Live Under The Sky '92」を3回に渡りお送りしております。 第2回目、1992年07月26日の放送では「富樫雅彦 & J.J.Spirits」と、「The Marcus Miller Project featurin David Sa…

「Select Live Under The Sky '92 (1) 0725」FMエアチェック音源

手元にある整理が済んだ「FMエアチェック音源」のご紹介、今週末は「Select Live Under The Sky '92」を3回に渡りお送りいたします。 1992年07月25日の放送では「Pat Metheny Group」と、「V.S.O.P. Quintet Tribute To Miles Davis」の2組を中心に放送…

「Select Live Under The Sky '91 0728」FMエアチェック音源

週末は手元にあるFMエアチェック音源を整理したものの中から、どんな曲を演奏したのか、ご紹介していく事にしました。 棚にあるCDとにらめっこするのも、そろそろ飽きてきた事もありますが、世界的な疫病騒ぎの影響で、自宅の(秘蔵)FMエアチェック音源…

「Select Live Under The Sky '88 (2) 0731」FMエアチェック音源

手元にある「FMエアチェック音源」の整理が進んできたので、どんな曲がオンエア(放送)されたのか紹介しております。 約30年、カセットテープ、DATテープ、CDと聴いてたメディアは変わっていきましたけど・・・。 2022年の現在は、パソコンに取り込んで…

「Select Live Under The Sky '88 (1) 0730」FMエアチェック音源

1988年頃の日本は好景気で、海外から大物ミュージシャンを招き、各地で野外フェスティバルが開催されていた時期にあたります。 当時学生だった私は、高額な野外フェスティバルに遠方から通える資金力もなく、FM放送でオンエアされるライブに心ときめかせてい…

「日野皓正 – Hi-Nology (takt) 1969」エレクトリック・マイルスへの憧憬と挑戦

マイルス・ディヴィス(Miles Davis)が最先端の音楽スタイルを提示すると、海外のジャズミュージシャンが模倣しだす・・・というのは全世界共通の出来事のようで。 日野皓正さんの1969年09月に録音されたアルバム「Hi-Nology (takt)」のサウンドは、エレク…

「五十嵐一生 - Summer's Almost Gone (Deep Blue) 1997」マイルスサウンドの探究者

クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)のウィズ・ストリングスを聴いてたら思い出した、時々思い出しては聴いてる大好きな1枚を。 日本のトランペット奏者の中で独自の個性を放ち、今も活躍する五十嵐一生さんのストリングス入りアルバム「Summer's Alm…

「Chick Corea - Return To Forever (ECM) 1972」永遠(とわ)なる楽園への回帰

激動の1972年。 日本では2月には「札幌オリンピック」が開催、連合赤軍「あさま山荘事件」がテレビで生中継され、山本リンダ「どうにもとまらない」がヒットするなど、過激で刺激的な日常が、テレビという媒体からお茶の間に注ぎ込まれる時期だったようです…

「Weather Report - Heavy Weather (Columbia) 1976」バードランド!バードランド!

ジョー・ザヴィヌル(Joe Zawinul)率いるウエザー・リポート(Weather Report)が1976年に録音した大ベストセラー・アルバム「Heavy Weather (Columbia) 1976」。 直訳すると「荒天(悪天候)」。「ダウン・ビート(Down Beat)」誌での評価は「5つ星」。1…