加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)

「Sonny Clark - Sonny's Crib (Blue Note) 1957」ジョン・コルトレーン参加の人気アルバム

ブルーノート(Blue Note Records)の1500番台でハウス・ピアニストとして活躍したソニー・クラーク(Sonny Clark)が、1957年07月21日録音の初リーダーアルバム「Dial "S" For Sonny (Blue Note BLP-1570)」に続いて録音したリーダー・アルバム第2弾が1957…

「Paul Chambers - Whims Of Chambers (Blue Note) 1956」天才ベーシストのブルーノート第1弾

天才ベーシスト、ポール・チェンバース(Paul Chambers)のブルーノート(Blue Note Records)第1弾が1956年09月21日に録音されたアルバム「Whims Of Chambers (Blue Note BLP-1534)」です。 私は最初、「最後の復刻」シリーズのアナログ・レコードを買って…

「Miles Davis - Someday My Prince Will Come (Columbia) 1961」製作者に捧げる曲を録音した意図は

1960年12月に結婚し、マイルス・デイヴィス夫人となったフランシス・テイラー(Frances Taylor)がアルバム・ジャケットを飾る「Someday My Prince Will Come (Columbia CL-1656/CS-8456)」。 アルバム・ジャケットに奥さんを起用したり、裏のライナーノート…

「Miles Davis & John Clotrane - The Essential Live In Stockholm (Dragon) 1960」コルトレーン対マイルス・バンド

1960年03月、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、バンドを辞めたがっているジョン・コルトレーン(John Coltrane)を何とか説き伏せ、最後のヨーロッパ・ツアーに旅立ちます。 この、1960年03月から04月かけて行われたヨーロッパ巡業は、ヴァーヴ(Verv…

「Miles Davis - Milestones (Columbia) 1958」ハードバップからモードへ

1958年の02月04日と03月04日の2日間のセッションから拾遺されたアルバムが、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の「Milestones (Columbia CL-1193)」であり、マイルス・デイヴィスの音楽(演奏スタイル)が、「ハードバップ」から「モード」へ遷移する過…

「Miles Davis - 'Round About Midnight (Columbia) 1955,1956」コロンビア移籍第1弾

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のコロンビア(Columbia Records)移籍第1弾が、モノラル録音の「'Round About Midnight (Columbia CL-949)」です。 ギル・エヴァンス(Gil Evans)が編曲したとされる表題曲「'Round About Midnight」のインパクトが強…

「John Coltrane - Soultrane (Prestige) 1958」プレステッジ時代の最高傑作(諸説あり)

テナーサックスの巨人、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)が、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)らジャズ・ジャイアンツと共演する事で急激な成長を遂げた時期が1958年付近、丁度、プレステッジ(Prestige Records)と契約していた時代であったりし…

「Miles Davis - Steamin' (Prestige) 1956」商業的成功とマラソン・セッション

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)率いる1950年代の黄金クインテットは、プレステッジ(Prestige Records)との録音契約を履行するため、1956年の05月11日と10月26日の2回に分けたスタジオをライブ会場に見立てた長時間録音、通称「マラソン・セッション…

「Miles Davis - Workin' (Prestige) 1956」変革の年に行われた充実した長時間セッション

コロンビア(Columbia Records)と契約を結んだ1956年は、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)にとって変革の年となりました。 後に「1950年代の黄金クインテット」と呼ばれるバンドでのツアーは大成功を収め、出演するクラブは連日満員。 そんな中、1956年…

「Miles Davis - Miles (Prestige) 1955」1950年代黄金のクインテット始動

1955年11月16日に録音された「Miles (Prestige PRLP-7014)」。 解説文が印刷されるジャケット裏に「The New Miles Davis Quintet」と記載されている通り1955年の中頃、マイルスが新たに結成したバンドでの録音です。 マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の…

「Miles Davis And The Modern Jazz Giants (Prestige) 1954,56」有名なる2つのセッション

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の「Miles Davis And The Modern Jazz Giants (Prestige PRLP-7150)」は、通称「喧嘩セッション」から4曲、「マラソンセッション」から1曲を収録したアルバム。 セロニアス・モンク(Thelonious Monk)、ミルト・ジャ…

「Johnny Griffin - A Blowing Session (Blue Note) 1957」饒舌すぎるブローイング・セッション

1928年04月24日、イリノイ州シカゴで生まれたジョニー・グリフィン(Johnny Griffin)。最初はアルトサックスを吹いていたみたいですが1940年代、17歳でライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)楽団にて演奏を始めた頃には、すでにテナー・サックスに持ち…

「Thelonious Monk - Thelonious Monk With John Coltrane (Jazzland) 1957」コルトレーンとモンクの邂逅

1957年は丁度、セロニアス・モンク(Thelonious Monk)は40歳になった年のようです。 1951年の身代わり逮捕から没収されていた「キャバレー・カード」を、パトロンであったニカ男爵夫人らの尽力により再交付。 ジャズクラブ「ファイブ・スポット(Five Spot …

「Tadd Dameron with John Coltrane - Mating Call (Prestige) 1956」ジョン・コルトレーン急成長期の一コマ

ファッツ・ナバロ(Fats Navarro)との共演、クリフォード・ブラウン(Clifford Borwn)への作編曲の提供など、トランペット好きには外せないピアニスト兼作編家であるタッド・ダメロン(Tadd Dameron)。 そんなタッド・ダメロンが、テナーサックスの巨人ジ…

「John Coltrane - Coltrane Time (United Artists) 1963」想定外にハード・バップしてたアルバム

「John Coltrane - Coltrane Time (United Artists UAJS-15001)」は元々、フリージャズ界の巨人・セシル・テイラー(Cecil Taylor)のリーダー・アルバム「Hard Driving Jazz (United Artists Records UAL-4014)」として1959年頃に発売された後、1963年頃に…

「Miles Davis – 1958 Miles (CBS/Sony)」は、裏「Kind Of Blue」

ジャズ界の巨人・マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の「1958 Miles (CBS/Sony 20AP-1401)」は、1979年にCBSソニーから発売された日本独自企画アルバム。 ジャケットデザインを手掛けたのは、池田満寿夫。 1958年05月26日に録音されながら、お蔵入りしてい…

「Thelonious Monk Quartet with John Coltrane At Carnegie Hall (Blue Note) 1957」発掘された幻の共演

「Thelonious Monk Quartet with John Coltrane At Carnegie Hall (Blue Note)」は、2005年に発売された全世界待望の発掘盤。 正規録音が無い「ファイブ・スポット伝説」を裏付ける演奏でもあります。 1957年、麻薬の常習癖を理由に、マイルスのバンドをクビ…

「John Coltrane - Giant Steps (Atlantic) 1959」コード進行ジャズの極北

「Giant Steps (Atlantic)」は、ジョン・コルトレーンが目指していたジャズの最初の到達点、マイルストーン(Milestone)的なアルバムです。 この頃のコルトレーンは、単音楽器であるサックスでコードを鳴らすべく、「シーツ・オブ・サウンド」と呼ばれるよ…

「Relaxin' With The Miles Davis Quintet (Prestige) 1956」スタジオ内のユルい会話まで収録したアルバム

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)率いる、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)を擁する50年代「第1期クインテット」が、1956年の05月11日と10月26日の2回に渡り行った、通称「マラソン・セッション」と呼ばれるスタジオ録音。 その第2弾として発売…

「Cookin' With The Miles Davis Quintet (Prestige) 1956」ライブ風一発撮りの緊張感溢れるアルバム

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)率いる、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)を擁する50年代「第1期クインテット」が、1956年の05月11日と10月26日の2回に渡り、通称「マラソン・セッション」と呼ばれるスタジオ録音を行いました。 プレステッジ(…

「John Coltrane - Ballads (Impulse!) 1962」穏やかなコルトレーンがお好きな方に

日本には、彼を神として崇める熱狂的な信者が居る程の人気を誇る、サックス奏者・ジョン・コルトレーン(John Coltrane)。 マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のバンドに在籍した頃から、リーダーそっちのけで熱い激しい演奏を繰り広げていたコルトレーン…

「Sonny Rollins - Tenor Madness (Prestige) 1956」ロリンズ VS コルトレーン

1956年は、ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)いずれにとっても重要な年であり、また、数多くの「歴史的名盤」に参加している年でもあります。 ソニー・ロリンズはクリフォード・ブラウン(Clifford Brown)とマック…

「John Coltrane - Blue Train (Blue Note) 1957」ハードバップ時代を代表するアルバム

ジャズ界の巨人、ジョン・コルトレーン(John Coltrane)が、他社との契約をかいくぐりブルーノート・レコードに録音した唯一のリーダー・アルバム「Blue Train (Blue Note) 」。 「ハード・バップとは何ぞや?」と問われた時、黙ってこのアルバムを再生しそ…

「Miles Davis - Kind Of Blue (Columbia) 1959」ジャズ屈指の大名盤の光と影

ジャズ界の巨人マイルス・デイビス(Miles Davis)が1959年に発売し、現在までロングセラーを更新するアルバムが「Kind Of Blue (Columbia)」。 「踊るための伴奏音楽」から出発し発展してきたジャズ(JAZZ)が、クラッシック音楽を吸収し、「モード」という…