加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

John Coltrane - Ole (Atlantic) 1961

ジョン・コルトレーンJohn Coltrane)のアトランテック時代のアルバムとしては異色な感じがするのは、エリック・ドルフィーEric Dolphy)とフレディ・ハバードFreddie Hubbard)という強力なメンバーでフロントを補強しているからでしょうか。

 

さらに、レジー・ワークマン(Reggie Workman)とアート・デイヴィス(Art Davis)という2人のベーシストを同時に演奏させるという特異な編成で録音されたのがアルバム「Ole (Atlantic SD-1373)」です。

 

John Coltrane - Ole (Atlantic) 1961

このアルバム最大の聴き処は1曲目でタイトル曲でもある「Ole」でしょうねえ。

 


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まさに日本人好みと言える、哀愁漂うスパニッシュ風味満点のワルツ(3拍子)なリズムに乗り、フロントだけでなく、ベーシスト2人も交互に自由自在なソロを聴かせてくれて楽しめる演奏です。

 

最後に登場するジョン・コルトレーンJohn Coltrane)の情熱的なソプラノ・サックス
も、感情揺さぶられる演奏ですね。

 


2曲目「Dahomey Dance」は、ゆったりとしたモードっぽい曲ですね。

 

テナーサックスに持ち替えお得意のフレーズ交えゴリゴリ吹きまくるジョン・コルトレーンJohn Coltrane)、ほど良い緊張感を保ちつつブローするフレディ・ハバードFreddie Hubbard)、独自の意表突くフレーズで演奏の緊張感を高めるエリック・ドルフィーEric Dolphy)、フロント陣の演奏に刺激を受けたテンション高めのフレーズを繰り出すマッコイ・タイナーMcCoy Tyner)と、飽きの来ないソロが続きます。

 


マッコイ・タイナーMcCoy Tyner)作曲の3曲目「Aisha」は、やや耽美的で美しいバラッドであり、ベースはアート・デイヴィス(Art Davis)が抜け、レジー・ワークマン(Reggie Workman)だけになります。

 

バラッド演奏とはいえ、ジョン・コルトレーンJohn Coltrane)、フレディ・ハバードFreddie Hubbard)、エリック・ドルフィーEric Dolphy)と、やんちゃ気味なソロが続き、ソロ最後に登場するマッコイ・タイナーMcCoy Tyner)は、耽美的なソロを聴かせてくれます。

 


CDにはボーナス・トラックとして、これまたバラッド風味な「Original Unrated Titrated Ballad (To Her Ladyship)」が収録されております。

 

各人の耽美なソロが続きますが、他の曲に比べると大人し過ぎだったのが、オリジナルアルバム未収録だった理由かもしれません。

 

 

前述の通り、3拍子(ワルツ)かつ哀愁漂うスパニッシュ風味満点な「Ole」は、今でもジャズ喫茶なんかでかかると、大うけするだろうと思います。

 

John Coltrane - Ole Coltrane +1
Atlantic SD-1373 / Warner Music Japan WPCR-25107 [2006.11.22]


side 1 (A)
01. Ole (John Coltrane)  18:19

side 2 (B)
02. Dahomey Dance (John Coltrane)  10:53
03. Aisha (McCoy Tyner)  7:45

CD Bonus Trakc
04. Original Unrated Titrated Ballad (To Her Ladyship) (Billy Frazier)  9:00


Freddie Hubbard (tp) John Coltrane (ss,ts) Eric Dolphy (as,fl) 
McCoy Tyner (p) Reggie Workman (b #1-3) Art Davis (b #1,2,4) Elvin Jones (ds) 

May 25, 1961 at A&R Studios, NYC.

 

 

 

 

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