加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

マイルス・デイヴィス (Miles Davis)

「Miles Davis Vol. 2 (Blue Note) 1952,1953,1954」ブルーノートのマイルス(2)

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)は「麻薬の虜」になっていた1952年から1954年にかけ、毎年1回の割合で、良き理解者として付き合っていたアルフレッド・ライオン(Alfred Lion)が経営するブルーノート(Blue Note Records)で録音を行っておりますが19…

「Miles Davis Vol. 1 (Blue Note BLP-1501)」ブルーノートのマイルス(1)

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)は「麻薬の虜」になっていた1952年から1954年にかけ、毎年1回の割合で、良き理解者として付き合っていたアルフレッド・ライオン(Alfred Lion)が経営するブルーノート(Blue Note Records)で録音を行っております。 …

「Miles Davis - In A Silent Way (Columbia) 1969」静寂の中繰り広げられる新たなる音楽表現

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の「In A Silent Way (Columbia CS-9875)」は、「Miles In The Sky (Columbia CS-9628)」、「キリマンジャロの娘 Filles De Kilimanjaro (Columbia CS-9750)」と続くエレクトリック路線のアルバム第3弾であります。 「…

「Miles Davis - Filles De Kilimanjaro (Columbia) 1968」コンセプト・アルバム「キリマンジャロの娘」

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のアルバム「キリマンジャロの娘 Filles De Kilimanjaro (Columbia CS-9750)」は、エレクトリック路線に舵を切ったマイルスの「Miles In The Sky (Columbia CS-9628)」に続いて発売されたスタジオ録音です。 ジャケット…

「Miles Davis - Miles In The Sky (Columbia) 1968」エレクトリック・サウンドへの転換模索

1967年06~07月にかけ録音された「Nefertiti (Columbia CS-9594)」は、60年代黄金クインテットが作り出すアコーステック・サウンドの頂点というか到達点に至ったアルバムであります。 往々にしてある分野の頂点を極めしてしまうと、次にどの方向へ行くべき…

「Miles Davis - Nefertiti (Columbia) 1968」耽美的なウェイン・ショーター・サウンドの到達点かな

「60年代黄金クインテット」を率いるマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のスタジオ録音第4弾は、1967年06~07月にかけ4回行われた録音から拾遺された「Nefertiti (Columbia CS-9594)」です。 シシリー・タイソン(Cicely Tyson)の顔のドアップがあし…

「Miles Davis - Sorcerer (Columbia) 1967」耽美的なバラッド多めのアルバム

「60年代黄金クインテット」を率いるマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のスタジオ録音第3弾が、1967年05月に録音された「Sorcerer (Columbia CS-9532/CL-2732)」です。 ジャケットの女性は、後に結婚するシシリー・タイソン(Cicely Tyson)との事。 …

「Miles Davis - Miles Smiles (Columbia) 1966」マイルスとトニーの真剣勝負(一騎打ち)

「60年代黄金クインテット」を率いるマイルス・デイヴィス(Miles Davis)は1965年03月に録音されたアルバム「E.S.P. (Columbia CS-9150/CL-2350)」から約1年半後、1966年10月にスタジオ録音第2弾となる「Miles Smiles (Columbia CS-9401/CL-2601)」を録…

「Miles Davis - E.S.P. (Columbia) 1965」ウェイン・ショーター加入後、最初のスタジオ録音。

ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)がマイルス・デイヴィス(Miles Davis)のバンドに加入して最初のスタジオ録音が、今回の「E.S.P. (Columbia CS-9150/CL-2350)」です。 後に「60年代の黄金クインテット」と呼ばれるメンバーが集結した、最初のスタ…

「Miles Davis - Miles In Berlin (Columbia)」ウェイン・ショーター加入後のライブ

「Miles Davis - Miles In Berlin (CBS S-62-976/Columbia C2-38506)」は、これまでの一連のライブ録音とは一味違う演奏なので参考資料漁りつつ、どう感想を書こうか悩んでたら、結構時間が過ぎてしまいましたね。 週末は終日、遠方に出かける事が多いので、…

「Miles Davis - Miles In Tokyo (CBS/Sony)」マイルスを煽る過激なリズム隊

1964年、東京オリンピックが開催された年にマイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、「第1回世界ジャズ・フェスティバル(The World Jazz Festival)」の参加グループの一つとして、ファン待望の初来日を果たします。 日本での公演の一つ、1964年07月14日「…

「Miles Davis - 'Four' & More (Columbia) 1964」アップテンポ中心の名ライブ

1963年初頭に新バンドを結成したマイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)を獲得するまでの間、制作(コロンビア)側との確執があったためかライブアルバムだけを発売していく事になります。 マイルス・デイヴィス(Mi…

「Miles Davis - My Funny Valentine (Columbia) 1964」バラッド中心の名ライブ

1963年初頭に新バンドを結成したマイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、スタジオには入らず、ひたすらライブに明け暮れる日々を送っていた様です。 そんな中、公式にライブ録音された、1964年02月12日の「Philharmonic Hall」でのライブは、記録(ディスコ…

「Miles Davis In Europe (Columbia) 1963」トニーのボコボコ叩きまくるドラムが・・・

1963年からのマイルスの快進撃は、トニー・ウィリアムスを筆頭とした若手3人「The Trio」がメンバーに加わった事から始まります。 アルバム「Seven Steps To Heaven (Columbia CS-8851/CL-2051)」の録音に入る直前、マイルスはリズム隊の三人を自宅に呼び寄…

「Miles Davis - Seven Steps To Heaven (Columbia)」若手3人「The Trio」との初共演

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のアルバム「Seven Steps To Heaven (Columbia CS-8851/CL-2051)」は、トニー・ウィリアムス(Tony Williams)、ロン・カーター(Ron Carter)、そしてハービー・ハンコック(Herbie Hancock)という若手3人が、マイル…

「Miles Davis - More Music From The Legendary Carnegie Hall Concert (Columbia) 1961」マイルスとギル・エヴァンス楽団のライブ盤

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)とギル・エヴァンス(Gil Evans)楽団が、1961年05月19日にニューヨークのカーネギーホール(Carnegie Hall)でのライブ・アルバム「Miles Davis At Carnegie Hall (Columbia CS-8612)」に収録されなかった曲を「お蔵出…

「Miles Davis - Miles Davis At Carnegie Hall (Columbia) 1961」マイルスとギル・エヴァンス楽団のライブ盤

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)とギル・エヴァンス(Gil Evans)楽団が、1961年05月19日にニューヨークのカーネギーホール(Carnegie Hall)で行ったライブの模様を収録したアルバムが「Miles Davis At Carnegie Hall (Columbia CS-8612)」です。 クイ…

「Miles Davis - At The Blackhawk (Columbia) 1961」最も聴きやすいマイルスのライブ・アルバム

ハンク・モブレー(Hank Mobley)を擁するマイルス・デイヴィス(Miles Davis)率いるクインテットが、サンフランシスコのライブハウス「ブラックホーク(The Blackhawk)」での演奏を、1961年04月21日と22日の二日間に渡り行り、コロンビア(Columbia Recor…

「Miles Davis - Someday My Prince Will Come (Columbia) 1961」製作者に捧げる曲を録音した意図は

1960年12月に結婚し、マイルス・デイヴィス夫人となったフランシス・テイラー(Frances Taylor)がアルバム・ジャケットを飾る「Someday My Prince Will Come (Columbia CL-1656/CS-8456)」。 アルバム・ジャケットに奥さんを起用したり、裏のライナーノート…

「Miles Davis & Sonny Stitt - The Essential Live In Stockholm (Dragon) 1960」臨時雇いのソニー・ステットと

「The Essential Live In Stockholm (Dragon DRLP-129/30)」は1960年11月13日、ストックホルムの「Konserthuset」におけるライブから拾遺されたものです。 このライブも、ヴァーヴ(Verve Records)でお馴染みの興行主、ノーマン・グランツ(Norman Granz)…

「Miles Davis & John Clotrane - The Essential Live In Stockholm (Dragon) 1960」コルトレーン対マイルス・バンド

1960年03月、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、バンドを辞めたがっているジョン・コルトレーン(John Coltrane)を何とか説き伏せ、最後のヨーロッパ・ツアーに旅立ちます。 この、1960年03月から04月かけて行われたヨーロッパ巡業は、ヴァーヴ(Verv…

「Miles Davis - Sketches Of Spain (Columbia) 1960」アランフェス協奏曲とスペイン関連の曲

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)が、ギル・エヴァンス(Gil Evans)楽団と共演したアルバム第3弾で最終作となる作品が「Sketches Of Spain (Columbia CS-8271/CL-1480)」です。 「アランフェス協奏曲」を筆頭に、スペインに関連する計5曲が演奏されて…

「Miles Davis - Porgy And Bess (Columbia) 1959」名オペラのジャズ化作品

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)が、ギル・エヴァンス(Gil Evans)楽団と共演したアルバム第2弾が「Porgy And Bess (Columbia CS-8085/CL-1274)」。 「ポーギーとベス(Porgy And Bess)」は、小説家・エドワード・デュボーズ・ヘイワード(Edwin DuB…

「Miles Davis - Milestones (Columbia) 1958」ハードバップからモードへ

1958年の02月04日と03月04日の2日間のセッションから拾遺されたアルバムが、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)の「Milestones (Columbia CL-1193)」であり、マイルス・デイヴィスの音楽(演奏スタイル)が、「ハードバップ」から「モード」へ遷移する過…

「Miles Davis – Amsterdam Concert (Lone Hill Jazz) 1957」「死刑台のエレベーター」演奏メンバーによるライブ

1957年12月の04日と05日、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)は、当時恋仲であったジュリエット・グレコ(Juliette Gréco)を通じ、ルイ・マル(Louis Malle)監督のフランス映画「Ascenseur Pour L'echafaud(死刑台のエレベーター)」のサウンドトラック…

「Miles Davis - Ascenseur Pour L'echafaud(死刑台のエレベーター)」マイルスの「音」を決定付けたサントラ

1958年01月29日に公開されたルイ・マル(Louis Malle)監督のフランス映画「Ascenseur Pour L'echafaud(死刑台のエレベーター)」のオリジナル・サウンドトラック10曲に、ボーナス・トラック16曲を追加したアルバムです。 ジャケットの女優さんは、ジャ…

「Miles Davis - Miles Ahead (Columbia) 1957」ギル・エヴァンス楽団が作り出す温かみあるサウンド

コロンビア(Columbia Records)に移籍したマイルス・デイヴィス(Miles Davis)が、ギル・エヴァンス(Gil Evans)楽団と共演した3枚のスタジオ録音のうち、第1弾として発売されたのが、この「Miles Ahead (Columbia CK-40784/CL-1041)」です。 マイルス…

「Miles Davis - 'Round About Midnight (Columbia) 1955,1956」コロンビア移籍第1弾

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)のコロンビア(Columbia Records)移籍第1弾が、モノラル録音の「'Round About Midnight (Columbia CL-949)」です。 ギル・エヴァンス(Gil Evans)が編曲したとされる表題曲「'Round About Midnight」のインパクトが強…

「Miles Davis - Steamin' (Prestige) 1956」商業的成功とマラソン・セッション

マイルス・デイヴィス(Miles Davis)率いる1950年代の黄金クインテットは、プレステッジ(Prestige Records)との録音契約を履行するため、1956年の05月11日と10月26日の2回に分けたスタジオをライブ会場に見立てた長時間録音、通称「マラソン・セッション…

「Miles Davis - Workin' (Prestige) 1956」変革の年に行われた充実した長時間セッション

コロンビア(Columbia Records)と契約を結んだ1956年は、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)にとって変革の年となりました。 後に「1950年代の黄金クインテット」と呼ばれるバンドでのツアーは大成功を収め、出演するクラブは連日満員。 そんな中、1956年…