加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

アート・テイラー(Art Taylor)

John Coltrane - The Last Trane (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとする「The Last Trane (Prestige PR-7378)」は、1957年08月16日、そして1958年の01月10日と03月26日という、3つのセッションから拾遺されたアルバムです。 クインテット、ピアノレス・トリオ、カルテット…

John Coltrane - Black Pearls (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとするアルバム「Black Pearls (Prestige PR-7316)」は、この時代のプレステッジ(Prestige Records)の録音では常連で、(多分)気心のしれたメンバーが集結したクインテット編成にて、1958年05月23日に録…

John Coltrane - The Believer (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとし、1958年01月10日の録音と、1958年12月26日の録音から拾遺されたアルバムが「The Believer (Prestige PRLP-7292)」です。 いずれの録音もピアノのレッド・ガーランド(Red Garland)、ベースのポール・…

John Coltrane - Dakar (Prestige) 1957

1957年04月20日に録音されたジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとするアルバム「Dakar (Prestige PRLP-7280)」は後述の通りコルトレーンの存在は薄く、ペッパー・アダムス(Pepper Adams)の圧倒的な存在感が光る1枚です。 という訳で、「Dakar…

John Coltrane - Stardust (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとするアルバム「Stardust (Prestige PRLP-7268)」は、1958年の06月11日と12月26日に行われた2つのセッションから拾遺されたアルバムです。 1曲目と3曲目は、1958年06月11日の録音です。 ピアノのレッド…

John Coltrane - Settin' The Pace (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)をリーダーとし、ピアノのレッド・ガーランド(Red Garland)、ベースのポール・チェンバース(Paul Chambers)、ドラムスのアート・テイラー(Arthur Taylor)というハード・バップ時代の鉄壁リズム・セクションと195…

John Coltrane - Traneing In (Prestige) 1958

ジョン・コルトレーン(John Coltrane)カルテットによる1957年08月23日、ヴァン・ゲルダー・スタジオにおける録音を収録したアルバムが「Traneing In (Prestige PRLP-7123)」です。 レッド・ガーランド(Red Garland)、ポール・チェンバース(Paul Chamber…

Art Farmer - When Farmer Met Gryce (Prestige) 1954,1955

ヴィヴラフォン奏者でスイング時代からの大スターであるライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)率いる楽団が、1953年09月中旬から11月中旬にかけて行なった欧州巡業には、白人系バップ・ピアニストのジョージ・ウォーリントン(George Wallington)、天才…

Bud Powell - The Lonely One... (Verve) 1955

バド・パウエル(Bud Powell)の1955年04月27日に行われた、ベースのジョージ・デュヴィヴィエ(George Duvivier)、ドラムスのアート・テイラー(Art Taylor)を伴った録音3曲と。 録音日が少し遡りますが1955年01月13日に行われた、ベースのパーシー・ヒ…

Bud Powell - Piano Interpretations By Bud Powell (Verve) 1955

天才と呼ばれるジャズ系ミュージシャンは、常人が絶対にやらないであろう「奇行」を平気で行う人が多い様で・・・ミュージシャンではありませんが、私も知人に「天才」が居て、ぶっ飛んだ行動を実際に見聞きしているんで、「天才の功罪」に関しては、多少の…

Bud Powell – Bud Powell's Moods (Verve) 1955

晩年のバド・パウエル(Bud Powell)は、パリでバドの生演奏を聴いた大江健三郎氏が「老いたセイウチ」と表現するような、初期の狂気をはらんだ輝きある演奏とは真逆の、穏やかで滋味あふれる演奏を聴かせる様になっております。 そんな初期の「眩いばかりの…

「Tina Brooks - True Blue (Blue Note) 1960」哀愁漂うハードバップ路線の人気盤

寡作なテナーサックス奏者、ティナ・ブルックス(Tina Brooks)の、ブルーノート(Blue Note Records)からリアルタイムに発売された唯一のアルバムが「True Blue (Blue Note BLP-4041)」です。 フロントの相方には当時、新進気鋭のトランペット奏者だったフ…

「Dizzy Reece - Soundin' Off (Blue Note) 1960」三部作最後は魅力満載のワンホーン

イギリス連邦加盟国ジャマイカ(Jamaica)のキングストン(Kingston)出身で、ヨーロッパで活動した後、アメリカに移住したディジー・リース(Dizzy Reece)。 そんなディジー・リース(Dizzy Reece)がブルーノート(Blue Note Records)に残した三部作の最…

「Dizzy Reece - Star Bright (Blue Note) 1959」ハードバップ期最強のサイドメンを揃えたアルバム

今回のアルバムは、イギリス連邦加盟国の一つ、ジャマイカ(Jamaica)のキングストン(Kingston)出身で、ヨーロッパで活動した後、アメリカに移住してきたディジー・リース(Dizzy Reece)のブルーノート(Blue Note Records)第2弾で、1959年11月19日に録…

「Dizzy Reece - Blues In Trinity (Blue Note) 1958」個性的で独特なスタイルのトランペット奏者

長年、ブルーノート(Blue note Records)の録音とマスター音源作成に関わるルディ・ヴァン・ゲルダー(Rudy Van Gelder)が学生時代ではありますが、トランペットの演奏経験があるからか・・・ブルーノートが録音したアルバム群で聴けるトランぺットは、音…

「Art Blakey - Holiday For Skins Vol. 2 (Blue Note) 1958」リズミックで良質なハードバップ・アルバム

アート・ブレイキー(Art Blakey)をリーダーとし、1958年11月09日に録音されたアルバム第2弾「A Message From Blakey – Holiday For Skins Vol. 2 (Blue Note BST-84005)」。 1957年03月07日に録音された「Orgy In Rhythm Vol.1,2 (Blue Note BLP-1554/155…

「Art Blakey - Holiday For Skins Vol. 1 (Blue Note) 1958」ハードバップ風味なリズムの饗宴

アート・ブレイキー(Art Blakey)をリーダーとし、1958年11月09日に録音されたハードバップ風味な「リズムの饗宴」を記録したセッションの第1弾が、アルバム「A Message From Blakey – Holiday For Skins Vol. 1 (Blue Note BST-84004)」です。 このアルバ…

「Sonny Rollins - Moving Out (Prestige) 1954」典型的なハード・バップ・アルバム

テナー・サックス界の巨人、ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)のアルバム「Moving Out (Prestige PRLP-7058)」は、典型的なハード・バップといった風情の良盤だと思います。 1954年08月18日に録音された1~4曲目でバックを固めるのはケニー・ドーハム(Ke…

「Art Farmer - The Art Farmer Septet (Prestige) 1954」クインシーの作編曲が冴える隠れ名盤

アート・ファーマー(Art Farmer)が、ライオネル・ハンプトン(Lionel Hampton)楽団で一緒に演奏したクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)とジジ・グライス(Gigi Gryce)を迎え、4管編成のアンサンブルをバックに演奏した快作が、このアルバム「The A…

「Ken McIntyre with Eric Dolphy - Looking Ahead (New Jazz) 1960」以外とオーソドックスなハード・バップ

ケン・マッキンタイヤー(Ken McIntyre)という聴きなれないマルチリード奏者のリーダー作に、同じくマルチリード奏者であるエリック・ドルフィー(Eric Dolphy)が参加するアルバムが「Looking Ahead (New Jazz NJLP-8247)」です。 この「Looking Ahead (Ne…

「Art Taylor - A.T.'s Delight (Blue Note) 1960」超売れっ子ドラマー、唯一のブルーノート・リーダー作

ハード・バップ全盛期の超売れっ子ドラマー、アート・テイラー(Art Taylor)。 そんなアート・テイラー(Art Taylor)が唯一、ブルーノート(Blue Note Records)に残したリーダー・アルバムが、今回の「A.T.'s Delight (Blue Note BST-84047)」です。 まあ…

「Bud Powell - Bud Plays Bird (Roulette)」発掘されたパーカー・ナンバー演奏集

マイケル・カスクーナ(Michael Cuscuna)が発掘し、1996年に「世紀の新発見」というキャッチ・コピー付きで発売されたアルバムが「Bud Plays Bird (Roulette CDP 7243 8 37137-2)」です。 バド・パウエル(Bud Powell)の他、ベースのジョージ・デュヴィヴ…

「Kenny Dorham & Jackie McLean - Inta Somethin' (Pacific Jazz) 1962」双頭バンドの熱いライブ

ケニー・ドーハム(Kenny Dorham)とジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)を双頭リーダーとするアルバム「Inta Somethin' (Pacific Jazz PJ-41)」は1961年11月13日、サンフランシスコの「The Jazz Workshop」におけるライブ録音です。 バックのピアノト…

「Donald Byrd - Byrd In Paris Vol. 2 (Brunswick) 1958」オリンピア劇場でのライブ第2弾

名トランペット奏者、ドナルド・バード(Donald Byrd)が1958年11月22日、フランスはパリにあるオリンピア劇場(L'Olympia)で行ったライブ録音「Byrd In Paris Vol. 1 (Brunswick 87 903)」に続くの第2弾が「Byrd In Paris Vol. 2 - Parisian Thoroughfare…

「Donald Byrd - Byrd In Paris Vol. 1 (Brunswick) 1958」ハード・バップ期の円熟したライブ

名トランペット奏者、ドナルド・バード(Donald Byrd)が1958年11月22日、フランスはパリにあるオリンピア劇場(L'Olympia)で行ったライブ演奏のうち、5曲を収録したアルバムが「Byrd In Paris Vol. 1 (Brunswick 87 903)」です。 ドナルド・バード(Donal…

「Art Farmer And Donald Byrd – 2 Trumpets (Prestige) 1956」知性派トランペッター2人の競演

ドナルド・バード(Donald Byrd)とアート・ファーマー(Art Farmer)という、知性派トランペッターの競演を収録した1956年08月03日録音のアルバムが「2 Trumpets (Prestige PRLP-7062)」です。 録音データを眺めると「The Prestige All Stars」とある事から…

「Louis Smith - Smithville (Blue Note)」寡作なトランペッターの人気盤

寡作なミュージシャンでありながら、ブルーノート(Blue Note Records)に代表作を録音しているミュージシャンが何人か居たりしますが、そんな中の一人がトランペッターのルイ・スミス(Louis Smith)です。 ルイ・スミス(Louis Smith)は、クリフォード・…

「Sonny Clark - Sonny's Crib (Blue Note) 1957」ジョン・コルトレーン参加の人気アルバム

ブルーノート(Blue Note Records)の1500番台でハウス・ピアニストとして活躍したソニー・クラーク(Sonny Clark)が、1957年07月21日録音の初リーダーアルバム「Dial "S" For Sonny (Blue Note BLP-1570)」に続いて録音したリーダー・アルバム第2弾が1957…

「Lou Donaldson - Lou Takes Off (Blue Note) 1957」若手注目株が繰り広げるハード・バップ・セッション

アルト・サックス奏者、ルー・ドナルドソン(Lou Donaldson)をリーダーに据えたブルーノート(Blue Note Records)オール・スター・ジャム・セッション風のアルバムが、今回ご紹介する1957年12月15日に、いつものニュージャージーのハッケンサックにあった…

「Paul Chambers - Bass On Top (Blue Note) 1957」ベーシストの「聖典」であり教科書的な大名盤

アルフレッド・ライオン(Alfred Lion)がプロデューサーとして全てを仕切る時代のブルーノート(Blue Note Records)で、べーシストではただ一人、リーダーアルバムを残せたのがポール・チェンバース(Paul Chambers)です。 当時、マイルス・デイヴィス(M…