加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

「Donald Byrd – Free Form +1 (Blue Note)1961」ジャズ・ロック、新主流派ジャズの雛形的なアルバム

ドナルド・バード(Donald Byrd)をリーダーとし、1961年12月11日に録音されたアルバム「Free Form  (Blue Note BST-84118)」は、これから隆盛を極める新主流派ジャズの方向性の一つを示しつつ、雛形的なジャズ・ロックや、あえて知的コントロールを効かせたフリー・ジャズが混在した、「スタイル変遷過渡期」的な面白さが垣間見れるアルバムです。

 

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約3ヶ月前の1961年09月21日に録音された(自称)最強クインテットによる前作「Royal Flush (Blue Note BST-84101)」とほぼ同じメンバーですが、何故かバリトン・サックスのペッパー・アダムス(Pepper Adams)の代わりに、以降、ブルーノート(Blue Note Records)新主流派ジャズにおいて中心人物の一人となるテナー・サックス奏者、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)が参加しております。

 

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リズム隊を構成する、これまた新主流派ジャズにおいて中心人物の一人であるピアノの
ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)、そしてベースのブッチ・ウォレン(Butch Warren)、フリー・ジャズ・ドラマーの一人であり、ジャズ・ロック・ドラマー(笑)としての地位も後に確立するビリー・ヒギンズ(Billy Higgins)の3人は不動のまま。

 

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このアルバム「Free Form  (Blue Note BST-84118)」で特筆すべき点は、ブルーノート(Blue Note Records)でいち早く、ジャズ・ロック・テイストの楽曲「Pentecostal Feeling」を録音した事だと思われます。

 

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なお、アルバム番号は先ですが、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)の「Takin' Off (Blue Note BST-84109)」は、約半年後の1962年05月28日の録音です・・・。

 

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「Donald Byrd – Free Form +1 (Blue Note)1961」ジャズ・ロック、新主流派ジャズの雛形的なアルバム

Donald Byrd – Free Form +1 (RVG)
Blue Note BST-84118 / 東芝EMI TOCJ-9530 [2003.08.27] 24 Bit By RVG

side 1 (A)
01. Pentecostal Feeling (Donald Byrd)  6:43
02. Night Flower (Herbie Hancock)  6:28
03. Nai Nai (Donald Byrd)  6:37

side 2 (B)
04. French Spice (Donald Byrd)  8:02
05. Free Form (Donald Byrd)  11:11

bonus tracks 
06. Three Wishes (Herbie Hancock)  5:12


Donald Byrd (tp) Wayne Shorter (ts) Herbie Hancock (p) Butch Warren (b) Billy Higgins (ds) 
December 11, 1961 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.

 

FREE FORM/LTD.EDIT.180 [Analog]
Free Form

Free Form

Amazon

 

 

1曲目「Pentecostal Feeling」は、ドナルド・バード(Donald Byrd)自作であり、ジャズ・ロックの雛形的要素満載な曲であります。

 


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後のジャズ・ロック隆盛期において、引っ張りだことなるビリー・ヒギンズ(Billy Higgins)が叩き出すリズム・パターンが冴え渡ります。

 


2曲目「Night Flower」は、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)か書いた耽美的なバラッド。

 

ドナルド・バード(Donald Byrd)の伸びやかなトランペット・ソロを堪能する事が出来ます。

 


3曲目「Nai Nai」は、ドナルド・バード(Donald Byrd)自作の明るく心地よい曲。

 

 


4曲目「French Spice」は、ドナルド・バード(Donald Byrd)自作でテーマ・メロディが劇的な緊張感溢れる曲。

 


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ペッパー・アダムス(Pepper Adams)との双頭コンビ名義の「Out of This World (Warwick W2041ST)」では、「Curro's」というタイトルで演奏されていた曲でもあります。

 

 

 

タイトル曲でもある5曲目「Free Form」は、ドナルド・バード(Donald Byrd)自作曲であり、タイトルからも推測出来る通りフリー・ジャズの要素を大胆に取り入れた11分にも及ぶ長い演奏です。

 


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知性派トランペッターとしても知られるドナルド・バード(Donald Byrd)らしく、ハード・バップやモード・ジャズ的なアプローチから、「知的コントロールを効かせたフリー・ジャズ」という「演奏フォーマット」が創造されていく模索過程が垣間見れる1曲でもあります。

 

後にウェイン・ショーター(Wayne Shorter)やハービー・ハンコック(Herbie Hancock)が、まさに「知的コントロールを効かせたフリー・ジャズ」的な演奏を次々と発表していく事になりますが。

 

このアルバムを聴くことで、その方向性を指南した先生的な立場だったのが、ドナルド・バード(Donald Byrd)ではなかったか・・・という推測が成り立つ訳です(笑)。

 


6曲目「Three Wishes」は、ハービー・ハンコック(Herbie Hancock)が書いたハード・バップ風味な3拍子の曲です。

 

タイトルの「三つの願い」は、世界中に流布する昔話の定番モチーフであるようですが。

 

ジャズ界のパトロンとして有名なパノニカ男爵夫人が、著名なジャズ・ミュージシャン達に問いかけた際の回答をまとめた書籍「ジャズ・ミュージシャン3つの願い ニカ夫人の撮ったジャズ・ジャイアンツ」もありますので、参考までに。

 

 

 

 

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