早速ですが私、学生時代からジャズの音源は、あえて時代を辿って聴いておりまして。
まあ、「歴史聴き」とでも表現すればいいのかな?何十年もかけ図書館に収納されたCDまで駆使し、ジャズ音源を聴き漁っておりました。
「新発田図書館」と「豊栄図書館」に収納されたCDで目についたものは聴き尽くし、今は「ほんぽーと(新潟市中央図書館)」に収納された音の良いCDで聴き直してるといった具合。
そんな感じでここ十年位は、1960年代激動のフリー・ジャズ時代を経て、ようやく1970年代頃のフュージョンとかクロスオーバー・ジャズと呼ばれる辺りの音源に手を出せる処まで辿り着いた処であったりします。
まあ、1970年代頃の音楽は、テレビ・ラジオから流れていたものは耳に入っていたとは思いますが、意識的に聴いていた訳ではないですしねえ。
あと、1960年代から1970年代の音楽というのは世相というか時代と呼応したものが多い気がします。
要するに、その時代の風俗とか歴史的背景が頭に入っていないと「何でこの曲がヒットしたのだろう?」と頭を抱える事が多い訳で。
そんな関係で補足資料を調べたり読んだりするので、1960年代以前の作品のように単純に音楽を聴いてアルバムレビューするより余計、時間がかかったりしてます。
前置きはこれくらいにして。
さて、1977年12月に発売された「Feels So Good (A&M Records SP-4658)」は、フリューゲルホルン奏者、チャック・マンジョーネ(Chuck Mangione)の大ヒットアルバムなんだそうで。
※裏ジャケットは「discogs」からお借りしました。
アルバム「Feels So Good (A&M Records SP-4658)」は、1978年のビルボード・アルバム・チャートは2位を記録したそうです(伝聞系)。
ちなみに発売元の「A&M Records」の創設者の一人が、フリューゲルホルン奏者でもある、ハープ・アルバート(Herb Alpert)ですね。
ハープ・アルバートは日本では、ニッポン放送「オールナイト・ニッポン」のテーマ曲でお馴染み、「Herb Alpert & The Tijuana Brass - Bittersweet Samba」を演奏されている方でございます。
アルバム「Feels So Good (A&M Records)」のシングル・ヒットもしたタイトル曲は、約10分もある軽快なナンバー。
軽快なカッティング・ギターと、キメ多めのラテン風味まぶしたドラムスが、1970年後半によく演奏されていたクロスオーバー・ジャズ独特の雰囲気を醸し出している気がしますし、相方を務めるサックスのクリス・バダラ(Chris Vadala)も、やや軽めではありますがツボを押さえたフレーズで演奏を盛り上げております。
しかし、この頃ヒットしたフュージョンとかクロスオーバー・ジャズという奴は、日本の渡辺貞夫さんとかトム・スコット(Tom Scott)辺りから何となく聴いてはいたのですが、まあ、同じ「匂い」がするんですね。これが時代性というものなのでしょう・・・。
Chuck Mangione - Feels So Good (1977)
A&M Records SP-4658 / Universal Music UCCU-9248 [2006.06.21]
side 1 (A)
01. Feels So Good (Chuck Mangione) 9:41
02. Maui-Waui (Chuck Mangione) 10:10
03. Theme From "Side Street" (Chuck Mangione) 2:03
side 2 (B)
04. Hide & Seek (Ready Or Not Here I Come) (Chuck Mangione) 6:25
05. Last Dance (Chuck Mangione) 10:53
06. The XIth Commandment (Chuck Mangione) 6:36
Chuck Mangione (flh,el-p,arr) Chris Vadala (ss,ts,bs,piccolo-fl,fl)
Grant Geissman (g,el-g,twelve-string-g) Charles Meeks (b)
James Bradley Jr. (ds,congas,timbales)
Recorded and Mixed at Kendun Recorders, Burbank, California.
Producery – Chuck Mangione
ついでなんで、チャック・マンジョーネ(Chuck Mangione)の純ジャズ的なアルバムも少し、紹介しておきます。
ピアニストのギャップ・マンジョーネ(Gap Mangione)と共に録音した、1961年「The Jazz Brothers – Hey Baby! (Riverside Records RLP-9371)」
なんと、御大・アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズでの録音もあったりします。
1966年「Art Blakey and The Jazz Messengers - Buttercorn Lady (Limelight LS-86034)」