「Don Friedman – A Day In The City (Riverside)」は、白人系叙情派ピアニスト、ドン・フリードマン(Don Friedman)の初リーダーアルバム。
日本ではビル・エヴァンス(Bill Evans)派の番頭格というイメージが強いかと思われます。
前衛的な色彩濃い硬質なピアノタッチは、ハードボイルド風強めなビル・エヴァンスと表現すべきですかね。
さてアルバム「A Day In The City – Six Jazz Variations On A Theme」は、タイトル通り、「夜明けから深夜までの都会の情景」を、ピアノ・トリオの演奏だけで表現した組曲風コンセプト・アルバム。
「Dawn(夜明け)」や「Midday(正午)」は、叙情的な情景描写。
「Rush Hour」や「Sunset(日没)」では、現代音楽に近い展開になったりします。
このアルバムには、ビル・エヴァンス(Bill Evans)のトリオでお馴染み、チャック・イスラエル(Chuck Israels)がベースで参加しているのもポイントの一つでしょうかねえ。
Don Friedman – A Day In The City – Six Jazz Variations On A Theme (1961)
Riverside RLP-9384 / OJC-1775
side 1 (A)
01. Dawn(夜明け) 6:05
02. Midday(正午) 5:47
03. Rush Hour(退出時の混雑時間) 6:47
side 2 (B)
04. Sunset(日没) 4:50
05. Early Evening(夕方から夜) 5:11
06. Night(夜) 8:01
all selection written by Don Friedman
Don Friedman (p) Chuck Israels (b) Joe Hunt (ds)
June 12, 1961 in NYC.
音楽と情景をリンクさせる手法を使うのは、白人系ジャズミュージシャンに多い気がしますが、サックス奏者のバルネ・ウィラン(Barney Wilen)や、ピアニストのデイブ・ブルーベック(Dave Brubeck)のアルバムでもその手の曲がありますので、そのうち前に書いたアルバムデビューを引っ張り出してみたいと思います。
まあ、ドン・フリードマン(Don Friedman)は日本では、アルバム「Circle Walz (Riverside RLP-9431)」だけ、ズバ抜けて有名ですね。
「Don Friedman – A Day In The City (Riverside)」に関する情報をネットを眺めると、再発盤のマスター音源は「オリジナルLP」を使用してる模様。
マスターテープの保存状態が良くないようです。
私が所有する輸入盤LP(OJC盤)は新潟大学の学生だった頃、新潟市の繁華街・古町で細々と営業してた輸入盤屋さんで購入した記憶があります。
映画館・松竹だった建物の近くだったかと。
そこの店主が「OJC(Original Jazz Classics)盤」で再発されるレコードの音質評価として、
「音楽マニアがオリジナル盤より音がいいんで、OJC盤に買い換えてる」
とか話していたのを思い出します。
その話がウソかマコトかは、ご自身の耳でお確かめ下さいませ。