1965年05月12日と13日にかけて録音された、「Art Blakey And The Jazz Messengers」の「Soul Finger (Limelight LS-86018)」。
リーダーであるアート・ブレイキー(Art Blakey)の他、トランペットがフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)とリー・モーガン(Lee Morgan)、アルト・サックスがゲイリー・バーツ(Gary Bartz)、ピアノがジョン・ヒックス(John Hicks)、ベースがビクター・スプロールズ(Victor Sproles)というメンバーです。
バンドにフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)とリー・モーガン(Lee Morgan)という人気トランペッターが同時に在籍しているのは、このアルバムだけかもしれませんね・・・。
あと、1965年04月21日に録音された、リズム隊はそのままで、フロントにラッキー・トンプソン(Lucky Thompson)を迎えたカルテット編成の「Spot Session」が混ざっているのも、珍しいかもしれません。
1曲目「Soul Finger」は、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)とリー・モーガン(Lee Morgan)の共作でスローなファンキー・ナンバー。
フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)、ゲイリー・バーツ(Gary Bartz)、リー・モーガン(Lee Morgan)、ジョン・ヒックス(John Hicks)と短いながらも印象深いソロが続きます。
2曲目「Buh's Bossa」は、比較的ゆったりとした感じでシリアス調なリー・モーガン(Lee Morgan)が書いたボサノヴァ・テイストの作品。
クールにブローするリー・モーガン(Lee Morgan)に続き、ゲイリー・バーツ(Gary Bartz)、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)、ジョン・ヒックス(John Hicks)と熱を帯びたソロが続きます。
3曲目「Spot Session」は、ラッキー・トンプソン(Lucky Thompson)名義ですが、ブルース進行の曲なので、テーマ部はスタジオで即興に作ったものだと思われます(笑)。
スタジオ・ジャム・セッション風の曲なので、アート・ブレイキー(Art Blakey)のドラムスが良く聴こえます(笑)。
4曲目「Freedom Monday」は、アート・ブレイキー(Art Blakey)名義の曲。あれ?アート・ブレイキー(Art Blakey)が曲書いてる・・・と思った貴方、アート・ブレイキー(Art Blakey)がプロ活動を始めた当初は、ピアニストだった事を思い出しましょう(笑)。
アート・ブレイキー(Art Blakey)がバックで強力に煽る中、それに負けじとリー・モーガン(Lee Morgan)、ゲイリー・バーツ(Gary Bartz)がソロを聴かせてくれますが後半、アート・ブレイキー(Art Blakey)のドラム・ソロもたっぷり聴く事が出来ます。
5曲目「A Quiet Thing (From Flora The Red Menace)」は、美しいバラッド風味の演奏。
ミュート・トランペットでテーマを吹くのはリー・モーガン(Lee Morgan)で、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)とゲイリー・バーツ(Gary Bartz)がオープン・ホーンでアンサンブルを付けております。
6曲目「The Hub」は、如何にもフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)という風情の適度にハッタリの効いた作品。
テーマ同様、ハッタリの効いたブローを聴かせるフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)、ザラついた音色でやや過激にブローするゲイリー・バーツ(Gary Bartz)、フレディに負けじと多彩な音色とテクニックを駆使しつつブローするリー・モーガン(Lee Morgan)、クリアな音色でシリアスなソロを聴かせてくれるジョン・ヒックス(John Hicks)と、バンドメンバーの個性が滲み出る演奏ではありますね。
Art Blakey and The Jazz Messengers - Soul Finger
Limelight LS-86018 / Universal Music UCCM-9128 [2002.12.18]
side 1 (A)
01. Soul Finger (Freddie Hubbard, Lee Morgan) 3:15
02. Buh's Bossa (Lee Morgan) 5:34
03. Spot Session (Lucky Thompson) 7:21
side 2 (B)
04. Freedom Monday (Art Blakey) 6:25
05. A Quiet Thing (From Flora The Red Menace) (J. Kander - F. Ebb) 7:00
06. The Hub (Freddie Hubbard) 7:20
#01,02 May 12, 1965 in NYC.
Freddie Hubbard (tp) Lee Morgan (tp) Gary Bartz (as) John Hicks (p)
Victor Sproles (b) Art Blakey (ds)
#04-06 May 13, 1965 in NYC.
Freddie Hubbard (tp) Lee Morgan (tp) Gary Bartz (as) John Hicks (p)
Victor Sproles (b) Art Blakey (ds)
#03 April 21, 1965 in NYC.
Lucky Thompson (ss) John Hicks (p) Victor Sproles (b) Art Blakey (ds)