加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

「Lou Donaldson - The Time Is Right (Blue Note) 1959」コンガ入りの軽快なるアルバム

チャーリー・パーカーCharlie Parker)直系のアルトサックス奏者であり、1950年代後半にソウルフルでファンキーなアルバム「Blues Walk (Blue Note BST-81593)」が人気となったルー・ドナルドソンLou Donaldson)。

 

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ソウルフル&ファンキーな路線における、絶妙なるメンバーを組み合わせた1959年02月18日録音の「LD+3 (Blue Note BST-84012)」に続き・・・。

 

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1959年10月31日と11月28日に行われた2回のセッションから拾遺されたアルバムが「The Time Is Right (Blue Note BLP-4025)」です。

 

「Lou Donaldson - The Time Is Right (Blue Note) 1959」コンガ入りの軽快なるアルバム

独特の個性を発揮するホレス・パーラン(Horace Parlan)のトリオをバックに、レコード上では久々の共演だと思われるトランペットのブルー・ミッチェル(Blue Mitchel)を相方に据え、さらにレイ・バレット(Ray Barretto)コンガを加える事で、ソウルフルで軽快なるアルバムに仕上がっております。

 

なお、アルバムに収録された7曲中、4曲が2枚のシングル盤、「Lou Donaldson - Mack The Knife / The Nearness Of You (Blue Note 45-1752)」、「Lou Donaldson - Be My Love / Lou's Blues (Blue Note 45-1753)」として発売されている事から、当時の人気の程が伺えますね・・・。

 


ほぼ全曲「1959年10月31日」録音ですが、3曲目のみ「1959年11月28日」録音となっております。

 

1959年10月31日録音の演奏メンバーは、トランペットのブルー・ミッチェル(Blue Mitchel)、ピアノのホレス・パーラン(Horace Parlan)、ベースのレイモン・ジャクソン(Laymon Jackson)、ドラムスのデイブ・ベイリー(Dave Bailey)、コンガのレイ・バレット(Ray Barretto)。

 

続く1959年11月28日録音では、ベースがサム・ジョーンズSam Jones)、ドラムスがアル・ハレウッド(Al Harewood)に交代します。

 

なお、ネット上に存在するディスコグラフィー上では「コンガ抜き」と記載されておりますが、実際の演奏を聴くと、コンガが入ってました(笑)ので追記しました。

 

 

冒頭から軽快なるコンガの音が響き渡る1曲目「Lou's Blues」は、ルー・ドナルドソンLou Donaldson)自作のファンキー風味強めなブルース。

 


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ルー・ドナルドソンLou Donaldson)、ブルー・ミッチェル(Blue Mitchel)と手慣れたソロが続いた後、ホレス・パーラン(Horace Parlan)のお馴染みなブロックコードを多用するねちっこいソロを堪能出来ます(笑)。

 

「Lou's Blues」という曲は、1952年06月20日にカルテット編成で録音されたものの再演ですね。

 

 

10インチ盤「New Faces-New Sounds Lou Donaldson Quintet-Quartet  (Blue Note BLP-5021)」に収録された後、再編集盤12インチアルバム「Lou Donaldson - Quartet / Quintet / Sextet (Blue Note BLP-1537)」でも聴く事が出来ます。

 

 


ルー・ドナルドソンLou Donaldson)とホレス・パーラン(Horace Parlan)のデュオから始まる2曲目「Be My Love」は、ミドルテンポの軽快な演奏です。

 


軽快なるコンガの音が心地よい3曲目「Idaho」は唯一、1959年11月28日の録音。

 


ホレス・パーラン(Horace Parlan)の優美なイントロから始まる4曲目「The Nearness Of You」は、バラッド風味の演奏。

 


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ブルー・ミッチェル(Blue Mitchel)のミュート・トランペットが心に染み入ります。

 

 

5曲目「Mack The Knife」は、軽快なテンポで演奏される1曲で、心地よさそうにアルトサックスを吹き鳴らすルー・ドナルドソンLou Donaldson)を
ご堪能いただけます。

 


ややブルージーハードバップ期の典型的な曲調と思われる6曲目「Crosstown Shuffle」は、ルー・ドナルドソンLou Donaldson)の自作曲。

 


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「これぞ、ブルーノートハードバップ!」と言いたくなる様な演奏でございます。

 


7曲目「Tangerine」は、コンガが入る事を最大限に生かした軽快なる演奏で、ハードバップ、ファンキー、ソウルフルな演奏を絶妙に混ぜ合わせたソロが次々と登場します。

 

 

1967年には売却先の「Liberty Records」から、「The Time Is Right (Blue Note BST-84025)」が別ジャケットで発売された模様。

 

「Lou Donaldson - The Time Is Right (Blue Note) 1959」コンガ入りの軽快なるアルバム

私も「Discogs」を眺めていて、初めて拝見したのですが、これもまた、いい感じのジャケットですね。

 

 

Lou Donaldson - The Time Is Right (RVG)
Blue Note BLP-4025 / 東芝EMI TOCJ-9163 [1999.12.21]

side 1 (A)
01. Lou's Blues (Lou Donaldson)  5:58
02. Be My Love (Sammy Cahn – Nicholas Brodszky)  5:45
03. Idaho (Jessie Stone)  5:10
04. The Nearness Of You (Hoagy Carmichael – Ned Washington)  4:43

side 2 (B)
05. Mack The Knife (Kult Weill/Bertold Brecht)  5:18
06. Crosstown Shuffle (Lou Donaldson)  5:15
07. Tangerine (Vincent Schertzinger/Johnny Mercer)  4:57


#01,02,04-07  October 31, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Blue Mitchell (tp) Lou Donaldson (as) Horace Parlan (p) 
Laymon Jackson (b) Dave Bailey (ds) Ray Barretto (conga #01,02,05-07)


#03 November 28, 1959 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ. 
Blue Mitchell (tp) Lou Donaldson (as) Horace Parlan (p) Sam Jones (b) Al Harewood (ds)
 Ray Barretto (conga)