「Booker Ervin - The Song Book (Prestige) 1964」豪快なるハード・バップ系テナー
「The Song Book (Prestige PR-7318)」は1964年初頭、ブッカー・アーヴィン(Booker Ervin)が米国のジャズレーベルであるプレステッジ(Prestige Records)に録音したアルバム。
今まで私にとってブッカー・アーヴィン(Booker Ervin)は、ブルーノート(Blue Note Records)やサヴォイ(Savoy Records)の諸作で聴く事の出来る、「どす黒い」テナーサックス奏者という認識でしたが。
このアルバム「The Song Book (Prestige)」では、日本では「名盤請負人」なる異名で人気が高いトミー・フラナガン(Tommy Flanagan)のピアノをバックに、「ちょっと癖強めで豪快なハード・バップ・テナー奏者」としての側面を見せてくれております。
アルバム通して聴いてみると、演奏曲目により同じテナーサックス奏者のジョン・コルトレーン(John Coltrane)や、デクスター・ゴードン(Dexter Gordon)を連想させる部分が時折、出てきたりするのも面白いですね。
1曲目「The Lamp Is Low」は急速調で、アトランテック(Atlantic Records)時代のジョン・コルトレーン(John Coltrane)を連想させるマシンガンの如きソロを聴かせてくれます。
2曲目「Come Sunday」は、幽玄なる雰囲気漂うバラッド。
3曲目「All The Things You Are」は、私にとってはお馴染みな「どす黒テナー」な感じの演奏。
ブッカー・アーヴィンのテナーの音色って、やや硬質で、使ってるマウスピースとかが同じなのなのか、ジョン・コルトレーンに似通った処もあったんですね。
4曲目「Just Friends」はテナー界の巨人、デクスター・ゴードン(Dexter Gordon)
を連想させる豪快な演奏。
5曲目「Yesterdays」は、穏やかなバラッド風味。
6曲目「Our Love Is Here To Stay」は、トミー・フラナガンの小粋なピアノのイントロに導かれ、ブッカー・アーヴィンの奔放なソロが展開されます。
※手持ちの画像がちょっと小さいので「discogs」からレコード版の画像、お借りしました。
Booker Ervin - The Song Book
Prestige PR-7318 / Victor Entertainment VICJ-41556 [2006.06.21]
side 1 (A)
01. The Lamp Is Low (Shefter, Ravel, Parish, DeRose) 7:13
02. Come Sunday (Duke Ellington) 5:37
03. All The Things You Are (Kern, Hammerstein) 5:19
side 2 (B)
04. Just Friends (Klenner, Lewis) 5:53
05. Yesterdays (Kern, Harbach) 7:42
06. Our Love Is Here To Stay (Gershwin, Gershwin) 6:25
Booker Ervin (ts) Tommy Flanagan (p) Richard Davis (b) Alan Dawson (ds)
February 27, 1964 at Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.