「Barry Harris At The Jazz Workshop (Riverside) 1960」高揚感溢れるライブ盤
ビバップの伝道師として最晩年は教育活動に力を入れていたバリー・ハリス(Barry Harris)ですが、2021年12月08日に新型コロナウイルス感染に伴う合併症のため91歳で逝去されました。
さて、1960年05月15日、16日と二日間に渡り、サンフランシスコの「The Jazz Workshop」でライブ録音されたのが今回紹介する「Barry Harris At The Jazz Workshop (Riverside RLP 12-326)」です。
ベースのサム・ジョーンズ(Sam Jones)、ドラムのルイス・ヘイズ(Louis Hayes)がバックを務めている事でお分かりになるかと思われますが、確か、このライブ、キャノンボール・アダレイ(Cannonball Adderley)のバンドでツアーをこなす合間に録音されたものだったと記憶しております。
このアルバムは一時期、週に1回は聴いていた程、大好きなアルバムであり、地味な印象があるバリー・ハリス(Barry Harris)が、ライブを聴いてる聴衆に煽られたのか、何時になく高揚気味の演奏を繰り広げております。
ライブ・アルバムなので演奏の印象とか、それほど差異がないので、何曲かピックアップしてご紹介するだけに留めます。
「Star Eyes」は、チャーリー・パーカー(Charlie Parker)が演奏している事でも知られる曲ですが、バリー・ハリス(Barry Harris)はお得意のビバップ・フレーズを織り交ぜつつ、気品高い演奏を聴かせてくれます。
ラテンタッチな曲調の「Lolita」はバリー・ハリス(Barry Harris)の自作曲。
ソロ直前のピックアップ部分で高速フレーズを用いるなど、ノッてる事がわかる快調なソロを聴かせてくれます。
時々かすかに聴こえる会場内の音がライブならではの臨場感を高めております。
オリジナル・アルバムでは最後に配置された「Woody'n You」は、ビバップ・トランペットの開祖、ディジー・ガレスピー(Dizzy Gillespie)が作った名曲。
ラテン調のテーマから、ピアノ・トリオの3人がそれぞれ高揚した演奏を聴かせてくれます。
Barry Harris At The Jazz Workshop +3
Riverside RLP 12-326 / OJCCD-208-2 / Victor Entertainment VICJ-60484 [2000.03.23]
siede 1 (A)
01. Is You Is Or Is You Ain't My Baby? [Take 2] (Bill Austin, Louis Jordan) 5:39
02. Curtain Call (Barry Harris) 3:48
03. Star Eyes (Gene de Paul, Don Raye) 4:44
04. Moose The Mooche (Charlie Parker) 6:11
side 2 (B)
05. Lolita (Barry Harris) 4:03
06. Morning Coffee (Barry Harris) 4:54
07. Don't Blame Me [Take 2] (Jimmy McHugh, Dorothy Fields) 5:10
08. Woody'n You [Take 2] (Dizzy Gillespie) 4:51
CD Bonus Tracks
09. Is You Is Or Is You Ain't My Baby? [Take 1] (B. Austin, L. Jordan) 5:15
10. Don't Blame Me [Take 1] (J. McHugh, D. Fields) 7:33
11. Woody'n You [Take 1] (D. Gillespie) 4:29
Barry Harris (p) Sam Jones (b) Louis Hayes (ds)
May 15 & 16, 1960 at The Jazz Workshop, San Francisco, CA.
ついでなんで、バリー・ハリス(Barry Harris)のアルバムを何枚か紹介しておきます。