1978年に録音された「Big Blues (CTI CTI-7083) 」は、フリューゲルホルンのアート・ファーマー(Art Farmer)とギターのジム・ホール(Jim Hall)という端正な演奏するジャズミュージシャン二人がリーダー名義のアルバム。
キメの多いバッキングを難なくこなす他のメンバーは、ヴィヴラフォンのマイク・マニエリ(Mike Mainieri)、ドラムスがスティーブ・ガット(Steve Gadd)、ベースがマイク・ムーア(Mike Moore)。
そして編曲を手掛けるのがデヴィッド・マシューズ(David Matthews)という布陣です。
各8分前後の4曲が演奏されておりますが、さりげないキメ入りの編曲が施されており、アルバム1枚がアッという間に聴き終えてしまう感じです。
しかし、ギターのジム・ホールとトランペット(フリューゲルホルン)の相性は抜群なんですね。
CTIレコードのジム・ホールで真っ先に思い浮かべるのは、チェット・ベイカー(Chet Baker)との共演作ですが、他の作品も聴いてみるものですね(笑)。
1曲目は、ベニー・ゴルソン(Benny Golson)の優雅で端正な「Whisper Not」。
最初控えめに各人のソロが始まりますが、後半にだんだん盛り上がっていく感じが良いです(笑)。
2曲目は、サド・ジョーンズ(Thad Jones)が作曲した美しい3拍子のバラッド「A Child Is Born」
ヴィヴラフォンのクールな響きに乗った、アート・ファーマーのミュートプレイが素晴らしいです。
3曲目は、ジム・ホール(Jim Hall)のファンキー風味な自作曲「Big Blues」
ここではチェット・ベイカーとの共演作では聴いた記憶がない、ジム・ホールファンキーなギター・プレイを楽しめます。
4曲目は、フランスの作曲家・ラヴェル(Maurice Revel)が書いた「Pavane For A Dead Princess」
原曲がクラッシック由来なので、落ち着いた感じの演奏が続きます。
Art Farmer & Jim Hall - Big Blues
CTI CTI-7083 / King Records KICJ-2186 [2006.11.08]
side 1 (A)
01. Whisper Not (Benny Golson) 8:45
02. A Child Is Born (Thad Jones) 7:39
side 2 (B)
03. Big Blues (Jim Hall) 7:25
04. Pavane For A Dead Princess (Maurice Revel) 10:53
Art Farmer (flh) Mike Mainieri (vib) Jim Hall (g) Mike Moore (b)
Steve Gadd (ds) David Matthews (arr)
February, 1978 at Electric Lady Studios, NYC.