「The Three Sounds - Good Deal (Blue Note) 1959」安定のファンキー・サウンド
スリー・サウンズ(The Three Sounds)はピアノのジーン・ハリス(Gene Harris)、ベースのアンドリュー・シンプキン(Andrew Simpkins)、ドラムスのビル・ダウディ(Bill Dowdy)の3名からなるユニットです。
1959年05月20日に録音された10曲中8曲が、今回ご紹介する「Good Deal (Blue Note BST-84020)」に収録されております。
残る2曲は後年、4枚組の未発表曲集「Rare Tracks: The Other Side Of Blue Note 4000 Series (TOCJ-5941/44)」に収録されている模様。
また、スリー・サウンズ(The Three Sounds)がブルーノート(Blue Note Records)の稼ぎ頭として人気が急拡大していった証拠として伺えるのは、このセッションで録音された10曲中6曲が3枚のシングル盤、「Down The Track / Robbin's Nest (Blue Note 45-1757)」、「Tracy's Blue / Don't Blame Me (Blue Note 45-1756)」、「That's All / St. Thomas (Blue Note 45-1758)」として立て続けに発売している事ですねえ・・・。
このアルバムでは「St. Thomas」、「Satin Doll」、「Soft Winds」といった超有名曲を多数取り上げておりますが、ファンキー・ブーム巻き起こる1959年らしく、それぞれ曲の持ち味を生かしつつも、かなりファンキーにアレンジされて演奏しております。
軽快かつリズミックな1曲目「Robbin's Nest」、陽気かつファンキーに盛り上げる2曲目「Don't Blame Me」、ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)の代表曲でキー設定を変えて演奏される3曲目「St. Thomas」、ミディアム・テンポでねちっこく盛り上げる4曲目「Down The Track」は、ジーン・ハリス(Gene Harris)の作品です。
アンドリュー・シンプキン(Andrew Simpkins)のファンキー風味なベース・ソロから始まる5曲目「Tracy's Blue」は、ジーン・ハリス(Gene Harris)の作品。
6曲目「That's All」は、幻想的なバラッド風味で演奏されております。
デューク・エリントン(Duke Ellington)作曲の7曲目「Satin Doll」は、効果的なタメとアクセントで、ファンキーに盛り上げます。
クラリネット奏者で名楽団を率いたベニー・グッドマン(Benny Goodman)が書いた
スイング時代の名曲である8曲目「Soft Winds」も、ねちっこいリズムでかなりファンキーな演奏に仕上がっております。
※モノ盤(Blue Note BLP-4020)の画像は「Discogs」からお借りしました。
The Three Sounds - Good Deal (RVG)
Blue Note BST-84020 / 東芝EMI TOCJ-9167 [1999.12.22]
side 1 (A)
01. Robbin's Nest (Jacquet, Thompson) 6:17
02. Don't Blame Me (McHugh-Fields) 5:15
03. St. Thomas (Sonny Rollins) 4:21
04. Down The Track (Gene Harris) 5:21
side 2 (B)
05. Tracy's Blue (Gene Harris) 3:35
06. That's All (Brandt, Haymes) 5:59
07. Satin Doll (Duke Ellington) 5:54
08. Soft Winds (Benny Goodman) 4:55
The Three Sounds - Gene Harris (p) Andrew Simpkins (b) Bill Dowdy (ds)
May 20, 1959 at Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.