加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

Chet Baker – Memories - Chet Baker In Tokyo (Paddle Wheel) 1987

チェット・ベイカーChet Baker)は、1986年03月にようやく初来日しているそうで。

 

まあ、クスリによる逮捕歴のため活動しにくくなった米国から、規制が比較的ユルいらしい欧州を中心に活動していたチェットが、転落死する数年前とはいえ、来日して演奏を聴かせてくれた事は、全国のチェット・ファンにはたまらない出来事であったでしょう。

 

某ジャズ評論家が「老いた姿を見るのはツラい、全盛期の頃に来日して欲しかった」という趣旨の文章を目にした事がありますが、演奏を聴く限り、若くて勢いだけある演奏より、晩年の熟成した演奏の方がより、心に沁みる気がします。

 

さて、2回目の来日であった1987年06月14日、東京・昭和女子大学人見記念講堂」でビデオ収録も行われたライブ録音の第1弾が「Memories - Chet Baker In Tokyo (Paddle Wheel K28P-6491)」です。

 

Chet Baker – Memories - Chet Baker In Tokyo (Paddle Wheel) 1987

 

前述の通り、このライブ録音はビデオ収録されているので、今でもDVD等で演奏の様子をご覧になる事が出来ると思われますが、残された映像がそれほどよくない事もあり、じっくりと演奏を聴きたい方は、あえて「音だけ」で、演奏に浸る事をお勧めします。

 


www.youtube.com

 

このアルバム収録曲の中では、4曲目の「Portrait In Black And White」が、一番好きかなあ・・・。

 

 

Chet Baker – Memories - Chet Baker In Tokyo
Paddle Wheel K28P-6491/K32Y-6270 [1988]


side 1 (A)
01. Stella By Starlight (Victor Young)  10:08
02. For Minors Only (Jimmy Heath)  7:32
03. Almost Blue (Elvis Costello)  7:39

side 2 (B)
04. Portrait In Black And White (Antonio Carlos Jobim)  15:30
05. My Funny Valentine (Richard Rodgers / Lorenz Hart)  12:53


Chet Baker (tp,vo) Harold Danko (p) Hein Van Der Geyn (b) John Engels (ds) 

June 14, 1987 at Hitomi-Kinen-Kodo, Tokyo
東京・昭和女子大学人見記念講堂