加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)がジャズ名盤の個人的感想など綴ってます。

「Art Pepper - Modern Art (Intro) 1957」幻のレーベルに残された絶頂期の演奏

「Modern Art (Intro ILP-606)」は、マイナーレーベル「Intro」に残された天才アルトサックス奏者アート・ペッパーArt Pepper)絶頂期の録音です。

 

「Art Pepper - Modern Art (Intro) 1957」幻のレーベルに残された絶頂期の演奏

マイナーレーベルゆえ、以前は入手困難であったそうで。

 

それゆえ「幻の名盤」と呼ばれ、日本のジャズコレクター諸氏が血眼になって探していたという話もあったりしますが、現在はCDで容易に入手可能です。

めでたし、めでたし。

 


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アルバムはベースのベン・タッカー(Ben Tucker)とのデュオ「Blues In」で始まり、
同じくデュオの「Blues Out」で終わるという粋な構成。

 


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「恋とはなんでしょう(What Is This Thing Called Love)」や「Stompin' At The Savoy」などお馴染みのジャズスタンダードを交え、アート・ペッパーの変幻自在なソロを堪能出来ます。

 

Art Pepper - Modern Art +2
Intro ILP-606 / 東芝EMI TOCJ-9311 [2001.08.29]

side 1 (A)
01. Blues In (Art Pepper)  6:00
02. Bewitched (R.Rodgers-L.Hart)  4:26
03. When You're Smiling (L.Shay-M.Fisher-J.Goodwin)  4:51
04. Cool Bunny (Art Pepper)  4:12

side 2 (B)
05. Diane's Dilemma (Art Pepper)  3:47
06. Stompin' At The Savoy (E.M.Sampson-C.Webb-B.Goodman-A.Razaf)  5:04
07. What Is This Thing Called Love (C.Porter)  6:03
08. Blues Out (Art Pepper)  4:46

CD Bonus Tracks
09. Diane's Dilemma (Art Pepper) [alt.take]  4:54
10. Summertime (Gershwin-Heyward)  7:17


#01,02,06-08 December 28,1956 at Radio Recorders, Hollywood, CA.
Art Pepper (as) Russ Freeman (p) Ben Tucker (b) Chuck Flores (ds)  

#03-05,09,10 January 14,1957 at Master Recorders, Los Angeles, CA.
Art Pepper (as) Russ Freeman (p) Ben Tucker (b) Chuck Flores (ds)

 

 


蛇足ですが、1976年に「Art Pepper - Early Art (Blue Note BN-LA591-H2)」という2枚組に組み込まれる形で発売された時には、編纂ミスにより「Diane's Dilemma (alternate take)」を「Blues Out」として収録した模様。

 

「Art Pepper - Modern Art (Intro) 1957」幻のレーベルに残された絶頂期の演奏

※ジャケットは「Discogs」からお借りしました。


さて、「ジャズマンはこう聴いた!珠玉のJAZZ名盤100(小川隆夫著)」には、アート・ペッパーArt Pepper)の奏法が、前衛(フリー)ジャズの旗手、オーネット・コールマンOrnette Coleman)に影響を与えてたという興味深い記載があります。

 

まず、アルトサックス奏者、バド・シャンク(Bud Shank)によるとアート・ペッパーには「フレイジングにおけるアクセントの付け方に、まったくの規則性がない」そうで。

 

ザ・バド・シャンク・カルテット

ザ・バド・シャンク・カルテット

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また、オーネット・コールマンによると、アートが「肺活量が人並外れており、小節や譜割に関係なく自在に音を重ねている」点と、「自由なリズム感覚を持ち合わせていた」という点に注目。

 

練習する際にその要素を取り入れ、オーネット独自のスタイルを完成させていったそうです。

 

アート・ペッパーとの類似点」という視点で、時間のある時にオーネットの演奏を
聴いてみたいと思います。