モダン・ジャズ・オルガンの開祖、ジミー・スミス(Jimmy Smith)が、ハーレムで唯一、アフリカン・アメリカンによって経営されていた高級クラブ「Smalls' Paradise」でのライブを収録したアルバムの第2弾が「Groovin' At Smalls' Paradise Vol. 2 (Blue Note BLP-1586)」です。
録音日は1957年11月15日、ジミー・スミス(Jimmy Smith)の他、ギターのエディ・マクファデン(Eddie McFadden)、ドラムスのドナルド・ベイリー(Donald Bailey)。
アルバム・タイトルに「Vol. 2」とある通り、2枚に分散され発売された2枚目のアルバムです。
今回の紹介は、オリジナル・アナログ・レコードに準拠した曲順で紹介しております。
なお、後半に掲載する曲順の追加曲入りCDは存在しません(笑)。
私が所有する1999年に発売された2枚組米RVG盤(Blue Note 7243 4 99777 2 3)は、当時の録音順に曲が並べ変えられております。
オリジナル・アルバムの1曲目は「Imagination」、ゆったりとしたテンポで演奏される曲でございます。
ジミー・スミス(Jimmy Smith)は最初のソロはやや、抑え気味にしてエディ・マクファデン(Eddie McFadden)のギター・ソロを挟んだ2回目のソロで奔放な演奏を聴かせるというスタイルは「Groovin' At Smalls' Paradise Vol. 1」と変わらないですね。
2曲目は「Just Friends」で、シングル「Jimmy Smith - Just Friends / Lover Man (Blue Note 45-1704)」としても発売されている様です。
ミディアムテンポでギターのエディ・マクファデン(Eddie McFadden)が珍しくテーマ・メロディを弾き、そのままソロに突入します。
ソロ2番手で登場するジミー・スミス(Jimmy Smith)が演奏をどんどん盛り上げ、そのまま高揚気味なエディ・マクファデン(Eddie McFadden)が弾く後テーマに雪崩れ込むという、シングル・カットされるに相応しい演奏となっております。
3曲目は「Lover Man」。前述の通り、2曲目とカップリングでシングル・カットされていた模様。
ミディアム・テンポの演奏なのに、過激なソロを展開するジミー・スミス、対して落ち着いたソロを聴かせるエディ・マクファデンと曲の中でのバランスにも注目です。
4曲目は「Body And Soul」、ゆったりとしたバラッド風の演奏ではありますが、そこはジミー・スミス、いつも通り、引き攣ったように鍵盤の上で指を動かしまっくております(笑)。
そうかんがえると、ここでのギターのエディ・マクファデン(Eddie McFadden)の役目って、お酒を飲む時の「和らぎ水」的なものなんですね・・・ただ、この曲に関してはジミー・スミスの演奏に影響されたようで、テンション高めのソロを聴かせておりますけどね(笑)。
5曲目は「Indiana」、マイルス・デイヴィス(Miles Davis)が書いたものの、作曲者名義はチャーリー・パーカー(Charlie Parker)という、色々と逸話がある名曲「Donna Lee」と同じコード進行の曲、というか「Donna Lee」の元になった曲です。
「(Back Home Again In) Indiana」と記載される事もあるようですね。
超アップテンポで演奏されておりますが、ジミー・スミスとエディ・マクファデンは、余裕しゃくしゃくといった風情で演奏を繰り広げております。
Jimmy Smith - Groovin' At Smalls' Paradise Vol. 2 +2 (RVG)
Blue Note BLP-1586 / Blue Note 7243 4 99777 2 3 [1999]
side 1 (A)
01(1-01). Imagination (Jimmy Van Heusen, Johnny Burke) 7:56
02(2-07). Just Friends (J. Klenner, S. Lewis) 6:27
03(2-04). Lover Man (Davis, Sherman, Ramirez) 7:28
side 2 (B)
04(2-02). Body And Soul (Heyman, Eyton, Green, Sour) 10:03
05(2-01). Indiana (B. MacDonald, J. Hanely) 15:40
Bonus Tracks
06(2-03). The Champ (Dizzy Gillespie) 13:47
07(1-05). I Can't Give You Anything But Love (Jimmy McHugh & Dorothy Fields) 7:00
Jimmy Smith (org) Eddie McFadden (g) Donald Bailey (ds)
November 15, 1957 at Smalls Paradise, Harlem, NYC.
私が所有する、曲順が録音順に並べ変えられた米RVG盤はこちらです。