「Jimmy Smith – Home Cookin' (Blue Note) 1958,1959」ソウルフルで洗練された演奏
オルガン・ジャズの大スターに上り詰めたジミー・スミス(Jimmy Smith)が1958年06月15日、1959年05月24日に行った、ギターのケニー・バレル(Kenny Burrell)、ドラムスのドナルド・ベイリー(Donald Baily)をバックに従えた2回のオルガン・トリオ編成のセッションと、そのトリオにテナー・サックスのパーシー・フランス(Percy France)を加えた1959年06月16日のセッションから拾遺編纂されたアルバムが「Home Cookin' (Blue Note BLP-4050)」です。
なお、大量に残された未発表曲は後年、「Jimmy Smith - On The Sunny Side (Blue Note LT-1092)」に一部収録された他、「Jimmy Smith - Standards (Blue Note CDP 7243 8 21282 2 9)」としても発売されております。
それでは、アルバム「Home Cookin' (Blue Note BLP-4050)」を、3つのセッション毎に簡単にご紹介していきます。
まずメインであるカルテット編成中心の1959年06月16日のセッションから。
このセッションはジミー・スミス(Jimmy Smith)、ギターのケニー・バレル(Kenny Burrell)、ドラムスのドナルド・ベイリー(Donald Baily)というオルガン・トリオ編成を基本とし、曲によってはテナー・サックスのパーシー・フランス(Percy France)が参加するカルテット編成となっております。
また、シングル盤「Jimmy Smith - See See Rider / Come On Baby (Blue Note 45-1768)」
も発売されている様です。
1曲目「See See Rider」は、スローテンポのファンキー風味な曲であり、オルガン・トリオのみでテーマが演奏された後、ギターのケニー・バレル(Kenny Burrell)、テナー・サックスのパーシー・フランス(Percy France)、そしてジミー・スミス(Jimmy Smith)とソウルフルなソロが続き、演奏の最後はパーシー・フランス(Percy France)が渋めのソロを吹くバックでケニー・バレル(Kenny Burrell)とジミー・スミス(Jimmy Smith)がさりげないアドリブ・フレーズで応酬する感じ。
軽快なテンポでブルージーに演奏される2曲目「Sugar Hill」は、ケニー・バレル(Kenny Burrell)から提供されたブルースであり、トリオのみで演奏されております。
「Moanin'」タイプのファンキーな4曲目「Messin' Around」は、ジミー・スミス(Jimmy Smith)の自作曲。
ブルージーな5曲目「Gracie」も、ジミー・スミス(Jimmy Smith)の自作曲。
スローテンポでR&Bテイストな6曲目「Come On Baby」は、ケニー・バレル(Kenny Burrell)からの提供曲です。
CD追加曲の9曲目「Apostrophe」は、パーシー・フランス(Percy France)からの提供曲であり、「Jimmy Smith - On The Sunny Side (Blue Note LT-1092)」にも収録されております。
ビバップ風味濃厚な、のうねうねしたテーマと、オルガン・トリオのソウルフルな演奏との絶妙なブレンドが良いですね。
1959年05月24日のセッションは、ジミー・スミス(Jimmy Smith)、ギターのケニー・バレル(Kenny Burrell)、ドラムスのドナルド・ベイリー(Donald Baily)というシンプルなオルガン・トリオ編成。
3曲目の軽快なテンポで演奏される「I Got A Woman」は、レイ・チャールズ(Ray Charles)の名曲であり、シングル盤「I Got A Woman / Alfredo (Blue Note 45-1767 Jimmy Smith)」としても発売されております。
CD追加曲でスロー気味に演奏されるファンキー風味の10曲目「Groanin'」は、ジミー・スミス(Jimmy Smith)の自作曲であり、1998年に発売された「Jimmy Smith - Standards (Blue Note CDP 7243 8 21282 2 9)」にも収録されております。
1958年07月15日録音のセッションは、ジミー・スミス(Jimmy Smith)に加え、ギターのケニー・バレル(Kenny Burrell)、ドラムスのドナルド・ベイリー(Donald Baily)というシンプルなオルガン・トリオ編成。
このセッションからはシングル盤「Jimmy Smith, Kenny Burrell - Motorin' Along / Since I Fell For You (Blue Note 45-1769)」が発売されております。
ややハネ気味のうきうきするようなテンポで演奏される7曲目「Motorin' Along」は、
ジミー・スミス(Jimmy Smith)の自作曲であり、CD追加曲として11曲目に「Motorin' Along [alternate take]」が収録されております。
CD追加曲の8曲目「Since I Fell For You」は、「Jimmy Smith - On The Sunny Side (Blue Note LT-1092)」に収録されてますね。
冒頭に聴こえるケニー・バレル(Kenny Burrell)の軽快なリズム・ギターが良いです。
また、このCDには12曲目として約2分程長い「Since I Fell For You [alternate take]」も収録されております。
The Incredible Jimmy Smith – Home Cookin' +5 (RVG)
Blue Note BLP-4050 / 東芝EMI TOCJ-9542 [2003.10.22]
side 1 (A)
01. See See Rider (Ma Rainey) 6:36
02. Sugar Hill (Kenny Burrell) 5:19
03. I Got A Woman (Ray Charles) 3:56
04. Messin' Around (Jimmy Smith) 5:55
side 2 (B)
05. Gracie (Jimmy Smith) 5:55
06. Come On Baby (Kenny Burrell) 6:50
07. Motorin' Along (Jimmy Smith) 5:10
CD Bonus Tracks
08. Since I Fell For You (Buddy Johnson) 4:19
09. Apostrophe (Percy France) 6:35
10. Groanin' (Jimmy Smith) 8:10
11. Motorin' Along [alternate take] (Jimmy Smith) 5:03
12. Since I Fell For You [alternate take] (Buddy Johnson) 6:25
#01,02,04-06 & 09 June 16, 1959 at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Percy France (ts #01,04-06,09) Jimmy Smith (org) Kenny Burrell (g) Donald Bailey (ds)
#03 & 10 May 24, 1959 at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Jimmy Smith (org) Kenny Burrell (g) Donald Bailey (ds)
#07 & 08,11,12 July 15, 1958 at the Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Jimmy Smith (org) Kenny Burrell (g) Donald Bailey (ds)
最後にジミー・スミス(Jimmy Smith)関連のアルバム紹介へのリンクを貼っておきますね。