加持顕のジャズに願いをのせて

新潟在住の加持顕(かじあきら)が、ジャズの名盤について個人的感想を気まぐれに投稿。

「Andrew Hill - Les Trinitaires (Jazz Friends) 1998」珍しくスタンダードも演奏するソロ

アンドリュー・ヒル(Andrew Hill)が1998年02月10日と11日に、フランスのジャズクラブ「The Trinitaires」で収録した演奏を収録したアルバムが「Andrew Hill - Les Trinitaires (Jazz Friends Productions JFP-002)」です。

 

「Andrew Hill - Les Trinitaires (Jazz Friends) 1998」珍しくスタンダードも演奏するソロ

 

全編ソロによる演奏である事と、珍しくスタンダード・ナンバーを演奏している事から、私の感想としては、かなり明るめな雰囲気で聴き易いかなー、思います。

 

 

アンドリュー・ヒル(Andrew Hill)の耽美的かつ、独特な奏法を堪能出来る1枚です。

 

ハープ(harp)を演奏しているかの如く、ピアノをかき鳴らす独特の演奏スタイルで、2曲目「What's New」などお馴染みのスタンダードを演奏されると、オリジナル曲を演奏しているかの様に錯覚してしまいますね。

 


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5曲目「Metz」は、録音会場「The Trinitaires」の地名「Metz」に由来する曲でしょう。

 


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8曲目に演奏される「Seven」の作曲者としてクレジットされる「Russel Hisashi Baba」さんは、アメリカ西海岸サンフランシスコ生まれのスピリチュアルジャズを演奏する日系アメリカ人マルチ・リード奏者なんだそうです。

 


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前衛の色彩濃い、独特な演奏を多く残すアンドリュー・ヒル(Andrew Hill)ではありますが、気まぐれ時に、こういう聴き易い演奏を録音していたりするので、アンドリュー・ヒル(Andrew Hill)入門編的な位置付けで、ご紹介してみました。

 

 

ついでに、バリバリな前衛スタイルに突入する前の1956年、ピアノ・トリオで録音された「So In Love (Warwick W2002ST)」も、とっても聴き易いです。

 

 

 

 

Andrew Hill - Les Trinitaires 
Jazz Friends Productions JFP-002 [1998] France


01. Joanne (Andrew Hill)  9:10
02. What's New (Robert Haggart)  9:06
03. Little Spain (Clifford Jordan)  11:30
04. 15/8 (Andrew Hill)  4:31
05. Metz (Andrew Hill)  5:17
06. Dusk (take 1) (Andrew Hill)  7:58
07. Labyrinth (Andrew Hill)  6:03
08. Seven (Russel Hisashi Baba)  5:01
09. Dusk (take 2) (Andrew Hill)  6:51
10. I'll Be Seeing You (Sammy Fain)  5:37


Andrew Hill (p) solo 

February 10 & 11, 1998 at The Trinitaires, Metz, France.

 

Les Trinitaires

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検索すると、教育者でもあったアンドリュー・ヒル(Andrew Hill)の教則本みたいなものも出ている様ですね。

 

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