まず、このハンク・モブレー(Hank Mobley)のアルバム「Hank Mobley (Blue Note BST-81568)」は、プレス枚数の少なさからかオリジナル盤が「異常に高い」んだそうです。
そして、サックス奏者カーティス・ポーター(Curtis Porter)の参加で語られることの多い作品。
※ジャケット裏の画像は「Discogs」からお借りしました。
さらにトランペットのビル・ハードマン(Bill Hardman)や、この録音以降、ブルーノートのハウスピアニストとして重用されるソニー・クラーク(Sonny Clark)も活躍。
脇役の健闘著しいためか、リーダーのハンク・モブレーの存在が結構薄く感じされますので、アルバム・タイトルをシンプルすぎる「Hank Mobley」にしたのかも。
1曲目の「Mighty Moe & Joe」は、テーマ部からカーティス・ポーターが大活躍!
そのままソロに突入して大暴れします。
この曲だけで満足してしまう程、ほんと充実した演奏を聴かせてくれます。
オリジナル・モノ盤で聴いたら、凄い臨場感だろうなー。
続く「Falling in Love with Love」は、テーマ部はビル・ハードマンがミュートでキュートに決めてくれます。
いいなー、このリー・モーガン(Lee Morgan)みたいな吹き方。
ミルト・ジャクソン作のブルース「Bag's Groove」では、テーマからソニー・クラークがファンキーなピアノを聴かせてくれます。
ここでもリーダーより、ビル・ハードマンとソニー・クラークが、より活き活きしたソロを披露してくれてますが、ソニー・クラークの気合の入り様は尋常ではない気がします。
アップテンポでハンク・モブレー唯一のオリジナル曲「Double Exposure」。
1番手のビル・ハードマンがリー・モーガン(Lee Morgan)張りの大胆なソロを聴かせ、続く2番手のモブレーも自作曲だけあって乗りに乗ってます。
3番手、テナーに持ち替えたカーティス・ポーターは、若干モブレーに押され気味かな?4番目のソニー・クラークの流れるようなソロの後、モブレーとポーターのソロ8小節交換を経て、アート・テイラーのドラム・ソロが続きます。
ラストの「News」は、よくあるハード・バップ風テーマを持つ曲。
このアルバムにも参加しているポール・チェンバース(Paul Chambers)が作曲した、「Beauteous」に若干似てるかな?とりあえず、キーは同じだと思います。
Hank Mobley - Hank Mobley (RVG)
Blue Note BLP-1568 / 東芝EMI TOCJ-9064 [1999.01.27]
side 1 (A)
01. Mighty Moe & Joe (Curtis Porter) 6:53
02. Falling in Love with Love (Rodgers-Hart) 5:27
03. Bag's Groove (Milt Jackson) 5:53
side 2 (B)
04. Double Exposure (Hank Mobley) 8:04
05. News (Curtis Porter) 8:12
Bill Hardman (tp) Curtis Porter (ts, as-#1, 2) Hank Mobley (ts)
Sonny Clark (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds)
June 23, 1957 at Rudy Van Gelder Studio, Hackensack, NJ.