アート・ブレイキー(Art Blakey)率いるジャズ・メッセンジャーズが、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)を音楽監督に据え、3管編成に拡大の上、モード・ジャズを大胆に取り入れて録音されたアルバム第2弾が、今回の「Buhaina's Delight (Blue Note BST-84104)」です。
溌溂かつ豪快に吹きまくるフレディ・ハバード(Freddie Hubbard)、トロンボーンらしい柔らかな音色で端正な演奏を聴かせるカーティス・フラー(Curtis Fuller)、ダークかつ耽美的な音色で魅了するウェイン・ショーター(Wayne Shorter)と、3管それぞれの個性が際立った演奏を聴かせてくれております。
ついでながら、モード・ジャズを語る上で見落とされがちな視点ですが、ハーモニー(コード進行)がゆったりと動くため、ドラムスが叩き出すリズム・パターンが、フロントが吹くメロディやソロと対等な立場に押し上げられている点を考慮しつつ、このアルバムを聴いてみる事をお勧め致します。
あと、3管編成による重厚な「Moon River」の演奏が、特に印象深いアルバムであります。
CD追加された4曲の別テイクに関係する録音時のマメ知識ですが、1961年11月28日のセッションで、アルバム収録曲を全曲録音していたみたいです。
ただ、「Moon River」と「Contemplation」以外の曲に関して何らかの不満があったのか、オリジナル・アルバムに収録された残り4曲は、1961年12月18日に再録音したものが採用されております。
また、ジューク・ボックス用のシングル盤として「Backstage Sally / Contemplation (Blue Note 45-1850)」が発売された様です。

Art Blakey and The Jazz Messengers - Buhaina's Delight +4 (RVG)
Blue Note BST-84104 / 7243 92425 2 1
side 1 (A)
01. Backstage Sally (Wayne Shorter) 5;58
02. Contemplation (Wayne Shorter) 6:16
03. Bu's Delight (Curtis Fuller) 9:21
side 2 (B)
04. Reincarnation Blues (Wayne Shorter) 6:35
05. Shakey Jake (Cedar Walton) 6:38
06. Moon River (Henry Mancini - Johnny Mercer) 5:11
bonus tracks
07. Backstage Sally [alternate take] (Wayne Shorter) 6:04
08. Bu's Delight [alternate take] (Curtis Fuller) 6:56
09. Reincarnation Blues [alternate take] (Wayne Shorter) 5:02
10. Moon River [alternate take] (Henry Mancini - Johnny Mercer) 5:13
#02, 06 & 07-10 November 28, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Freddie Hubbard (tp) Curtis Fuller (tb) Wayne Shorter (ts) Cedar Walton (p) Jymmie Merritt (b) Art Blakey (ds)
#01, 03-05 December 18, 1961 at Rudy Van Gelder Studio, Englewood Cliffs, NJ.
Freddie Hubbard (tp) Curtis Fuller (tb) Wayne Shorter (ts) Cedar Walton (p) Jymmie Merritt (b) Art Blakey (ds)
1曲目「Backstage Sally」は、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)の作品。
これぞジャズ・メッセンジャーズと叫びたくなるようなファンキーなメロディと、アート・ブレイキー(Art Blakey)が叩き出すリズム・パターンが混然一体となり、演奏が進行していきます。
ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)のソロの合間に、休んでいる2管でバッキング・アンサンブルが奏でられるなど、さりげない仕掛けも施されております。
2曲目「Contemplation」も、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)の作品。
ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)お得意な耽美的なバラッドですが、演奏を的確に盛り上げるアート・ブレイキー(Art Blakey)にも注目。
3曲目「Bu's Delight」は、カーティス・フラー(Curtis Fuller)の作品。
アート・ブレイキー(Art Blakey)の豪快なドラム・プレイが冴えわたる1曲です。
4曲目「Reincarnation Blues」は、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)の作品。
3管編成による重厚なハーモニーが心地よい曲となっております。
5曲目「Shakey Jake」は、シダー・ウォルトン(Cedar Walton)の作品。
シャッフル・ビートを混ぜたやや複雑なリズム・パターンに端正なメロディが絡む、意識が高揚してくる曲です。
6曲目「Moon River」は、ヘンリー・マンシーニ(Henry Mancini)の有名曲ですが、ここではモード・ジャズを大胆に取り入れた重厚な3管編成による演奏を聴かせてくれます。
CD追加曲として1曲目「Backstage Sally」、3曲目「Bu's Delight」、4曲目「Reincarnation Blues」、6曲目「Moon River」の別テイクが収録されております。


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