1956年08月にハリウッドの「Capitol Recording Studios」で録音された「Lawrence Marable - Tenorman (Jazz West JWLP-8)」は、ドラムスのローレンス・マラブル(Lawrence Marable)をリーダーとしたアルバムでありながら、ジャケットはテナー・サックスのジェームス・クレイ(James Clay)をメインに据えたアルバムだったりします。
そして我々ハード・バップ・ファンにはこのアルバムに「Minor Meeting」、「Three Fingers North」、「Marbles」という3曲を提供しているピアノのソニー・クラーク(Sonny Clarke)の参加が嬉しい処であります。
ちなみにベースは、ジミー・ボンド(Jimmy Bond)です。
さて、1曲目「The Devil And The Deep Blue Sea」は、ドラマーがリーダーらしくハイハットが刻むビートで始まり、やや硬質なジェームス・クレイ(James Clay)のテナーがテーマを奏でます。で、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)のピアノ・バッキングも軽快ですね。
2曲目「Easy Living」は、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)の流暢なピアノから始まる美しいバラッド演奏です。
3曲目「Minor Meeting」は前述の通り、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)からの提供曲ですが、ここでのジェームス・クレイ(James Clay)の豪快なテナー演奏が素晴らしいですね。
ソニー・クラーク(Sonny Clarke)の好調なピアノ・ソロに続き、ドラムスとテナーの刺激的な4小節交換へと突入していきます。
4曲目「Air Tight」は、サックス奏者ハーブ・ゲラー(H. Geller)が書いたややハードな感じがする作品です。
ここでも、ジェームス・クレイ(James Clay)の豪快なテナーが堪能出来ますね。
5曲目「Willow Weep For Me」は、ややリラックス気味な演奏ですね。
6曲目「Three Fingers North」は超アップテンポで演奏される、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)からの提供曲。
このテンポだとソニー・クラーク(Sonny Clarke)以外のメンバーは流石に、演奏に余裕がなかったりしますね(笑)。
7曲目「Lover Man」は、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)の美しいピアノから始まる耽美的なバラッドです。
アルバム最後に配置された8曲目「Marbles」も、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)からの提供曲。
「Cool Struttin'」とか「Sonny's Crib」を連想させる、程よくファンキーで哀愁漂う曲調は、如何にもソニー・クラーク(Sonny Clarke)らしいというか・・・。
Lawrence Marable - Tenorman
Jazz West JWLP-8 / 東芝EMI TOCJ-9340 [2001.10.24]
side 1 (A)
01. The Devil And The Deep Blue Sea (H. Arlen, T. Koehler) 4:36
02. Easy Living (L. Robin, R. Rainger) 4:29
03. Minor Meeting (Sonny Clarke) 4:32
04. Air Tight (H. Geller) 3:39
side 2 (B)
05. Willow Weep For Me (Ann Ronell) 4:44
06. Three Fingers North (Sonny Clarke) 4:26
07. Lover Man (Davis, Sherman, Ramirez) 4:11
08. Marbles (Sonny Clarke) 4:18
James Clay (ts) Sonny Clarke (p) Jimmy Bond (b) Lawrence Marable (ds)
August 1956 at Capitol Recording Studios, Hollywood.
ついでに、ソニー・クラーク(Sonny Clarke)関連の過去記事も貼っておきます。